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緊張型頭痛(頭痛と後頭部の痛み)

疾患別の説明

緊張型頭痛(パソコンによる頭痛・肩こりが強いと頭痛がある・後頭部の頭痛)

【疾患】

緊張型頭痛は3型に分けられますが、筋肉の圧迫痛(スパズム)が伴う頭痛は日常多くの人が経験する頭痛です。

頭痛の症状は軽度から中等度で頭痛があっても仕事は行える範囲の強さです。「圧迫される」・「しめつけられる」・「帽子をきつくかぶっているような」という痛みの感覚です。後頭部が「鈍い」とか「重い」と表現されることも多いです。 痛みを感じる部位は後頭部(頭蓋骨と首の付け根)を中心に両側性(頭部)に感じることが多いですが、片側性の人もいるようです。

仕事の後半や夕方に痛みが強くなる人が多く、これは身体的疲労と精神的疲労が影響しています。30〜40歳台に多く、PCなどを多用する事務系の仕事の方に多くみられます。

症状の緩和として首や肩の筋肉をマッサージ、休養や睡眠などで頭痛の軽減がみられます。

【評価と経過】

緊張型頭痛では首・肩周囲筋の筋硬結がポイントとなります。首・肩の筋肉は後頭部(頭蓋骨と頚椎の付け根)から下に伸びて肩甲骨を中心に付着しています。このため、頭蓋骨・首・肩は密接な筋連結と神経支配の繋がりがあります。

頭痛は仕事の後半や夕方などに増強してきます。これは仕事への集中力が低下(精神的・身体的疲労)してくるためです。夜間に食事やお風呂などが終わり、集中することが無くなりボーとしてくると痛みが増してくる人も多いですよね。これは、動作を行う必要性も無くなり、今まで何かに意識が向いていたのが意識を向けないでよい状態となり、頭痛に気づくという状態です。頭痛が無かった分けではなく気づいていなかっただけなんですね。

緊張型頭痛のある多くの方は、後頭部に筋硬結が存在します。「首の付け根あたりにコリコリした硬いものがある」と言っている方は意外に多いと思います。

身体的・精神的疲労に伴い筋緊張(スパズム)が亢進するとこの筋硬結からの痛み情報伝達が亢進され、その結果頭痛を感じるのです。これが仕事などで休憩できないまま労働を続けていると、筋疲労の増加に合わせ痛みの増加による交感神経の亢進も加わり、ますます痛みが増強していくという悪循環に入ります。

症状の軽い方は後頭部をマッサージすると頭痛は軽減すると思います。しかし、症状の重い方は痛い部位を自分で軽くマッサージすると一時的に痛みが和らぎますが、しばらくすると逆に痛みや気分不良が増強します。これは、後頭部の筋肉内にある筋硬結だけが頭痛に関わっているのではなく、筋連結や神経支配の繋がりがある肩甲骨周囲筋からの筋緊張亢進が影響しているためです。

後頭部・首・肩の筋肉を合わせて全体の柔軟性と筋硬結の改善が必要になります。

症状を安定的に軽減させるためには、基本的には後頭部の筋硬結へのアプローチよりも肩周囲筋に存在する筋硬結への痛み情報伝達抑制が優先されるべきです。筋硬結の改善と合わせて肩甲骨の動きを改善するトレーニングが重要になるでしょう。

皆さんも「肩こりがしてくると頭痛が出てくるという人」はいますが、「頭痛がしてから肩こりが強くなるという人」はほとんど聞いたことが無いと思います。

 

【症例Aさん】 男性 50歳代 

頭痛の主訴で疼元庠舎へ来店。

・Aさん

「3ヶ月前くらいからパソコンで事務処理をしていると頭痛がするようになってきました。後頭部の付け根あたりが痛いというか重くなるというか?表現しにくいのですが鈍く痛いという感じです。病院受診をしましたが特に異常はないということで「肩こりから来ている頭痛ではないか?」ということを言われました。でも、肩こりは全くありません。頭痛薬も効かないのでHPを見てこちらに来ました。」

・岸川

「パソコンをしていると、どのくらいの時間が経つと頭痛がしてきますか?その他の仕事などでは頭痛はしませんか?今は肩こりを全く感じないということですが、以前に肩こりを感じていた時期はありませんでしたか?」

・Aさん

「仕事では体を使うのですがその時に頭痛はしません。夕方より事務処理でパソコンを使って行うのですが、パソコンを使っていると目が疲れてくるのと後頭部と首の付け根辺りの違和感が増してきます。しばらく続けていると頭痛が強くなって目じり辺りも鈍い痛みがしてきます。

肩は頭が痛くなってきても別に気にはなりません。30歳の頃は肩こりがありましたね、ひどい時は一時期肩が挙げにくい時期がありました。」

 

Aさんは緊張型頭痛と思われますが肩こりは無いということです。体格はガッチリ(ボディービルダーくらい!)されており肩周囲の筋肉も非常に大きいです。

さて、緊張型頭痛の場合は肩周囲筋へのアプローチが重要で、肩周囲筋の筋硬化の問題が付属していることが非常に多いです。Aさんの肩の可動域は170°(正常可動域は180°)程度です。若干の制限があります。

肩の表層筋の触察ではすごく弾力性があり、スポーツ選手のような筋肉で非常に良い状態です。表層筋を押していても圧迫している私の指が弾かれそうな感じです。肩の表層は僧帽筋という筋肉がありますが、ここは問題なさそうです。

より深部を圧迫していくと菱形筋と最長筋に明らかな筋肉の硬化が感じられます。これを軽く圧迫すると「痛たたた・・・」やはり深部筋の筋硬化による影響がありました。

後頭部と首の付け根部分には筋硬結がありますが、これは圧迫しても鋭い痛みは誘発されませんでした。頭痛には後頭部の筋硬結と肩周囲筋の筋硬結及び筋硬化が影響しているのは間違いなさそうです。圧迫による痛みの鋭さは肩周囲筋が明らかで、この場合はまず痛み刺激を敏感に捉えている肩周囲筋の改善を最優先に進めます。

肩こりは感じていませんが、深層にある肩周囲筋のスパズムからの影響により頚部筋の緊張が亢進していると考えられます。パソコン操作による持続的な同じ姿勢は、指先の操作のために肩の固定性を必要とします。肩甲骨の内側にある筋肉が弱い力で持続的に収縮し肩甲骨を引き付けます。疲労性による一過性の筋スパズム増強による痛みだと考えられます。

肩甲骨の内側にある筋肉で筋硬結のある部位と筋硬化の改善を行っていきます。深層をしっかり時間をかけて弛緩させていき、ある程度の筋弛緩が図れた段階で終了します。

さて、Aさんのように筋肉が大きく体格のよい人によく共通している問題があります。

何かを持ち上げる、重いものを抱えて運ぶなどの肉体労働なででは非常に力を発揮できるのですが、ボールを投げたり蹴ったり・走ったり跳んだりというような全身の柔軟性が必要とされる動きでのスムーズな動作を苦手にされている人が非常に多いようです。

Aさんの場合は、頭痛自体は2〜3回のアプローチで筋弛緩を上手く行えれば、ほぼ頭痛は安定することは予想できますが、Aさんの動作からボディーバランスの改善を行うことで、日常生活や仕事での無駄の少ない身体動作を作っていくことが大切と考えます。効率の良い動作を再学習することで、日常の疲労が軽減されて筋弛緩のみのアプローチよりもさらに安定的な頭痛軽減が期待できます。

肩周囲筋の筋力増強は目的とせずに、肩周囲筋は普段使用していないレベルの負荷をかけながら適度に疲労させていき、よりスムーズな筋活動を促通していきます。肩周囲筋のリラックスを出しながら持久力強化を最優先の目的とします。

首の筋肉は非常にストレッチがかけにくい場所であり、またストレッチの負荷量が非常に難しい場所です。頚部の筋肉をストレッチする方法は本などでたくさん紹介されていますが、頚部筋の損傷や疼痛増強などのリスクが高いしあまり効果が無いので、私はあまりお勧めしません。動作を利用した運動や体操により頚部の筋弛緩を図る方が効果的です。この様に問題部位への刺激を入れていきながら運動を合わせていきました。

2回目のご来店では、「頭痛がほとんど減ってパソコンが楽に出来ています。肩が楽な感じもハッキリして動かしやすいですね」今回も、肩周囲筋への圧迫・振動刺激を行いますが、肩周囲筋の筋硬化が軽減できているため短時間で「そこが痛い・・・」と問題部位へのアプローチが可能でした。

運動は歩く・走るという動作の練習を行い、よりスムーズな身体動作を行えるよう練習を開始しました。肩の状態と頭痛の軽減から今回のご来店で終了でもよいことをお伝えし、今後の取り組みを説明しました。

・岸川

「頭痛の軽減と肩〜首の筋肉の状態から考えると、今日で終了してもしばらくは安定して頭痛は出ないと思います。身体的な動作改善にはもう少し時間が必要ですが運動を中心に今後プログラムを進めましょう。」

・Aさん

「頭痛は減ったので良かったです、なかなか体を動かすことが少ないので、もう少し運動の仕方などを練習していきたいと思います。筋肉はまた硬くなってきたら頭痛が出てきますか?」

・岸川

「はい。日常生活を送っている以上は仕事などで疲労は出るものです。身体的な原因と心理的なストレスも筋スパズムを増強させるので、普段より運動を継続し疲労が蓄積されないように調整を続けてください。」

 

Aさんは運動を中心にしばらく来店いただき、普段は自分でプログラムを立てウォーキングをしたり、スポーツジムに通ったりされるようになりました。頭痛軽減も安定しパソコンの長時間の操作でもほとんど感じないということです。

現在は半年に1回の間隔で全身の調整にご来店いただいています。もちろん歩く・走るという動作は格段に上手く効率のよい動きになっています\^-^/

緊張型頭痛では個人により差があり、肩のこりや痛みがある人と無い人といると思います。頚部から肩周囲筋の筋硬化がないか?あれば適切に筋硬化のある部位を弛緩させるような対策を行うということは重要です。

頚部から肩周囲筋の筋硬化やトリガーポイントがあれば、その部位が頭痛に影響していることは多いので、病院では注射による局所麻酔や内服薬としてアスピリンやNSAIDsなどの処方などが行われると思います。

薬剤で痛みを抑制することは良いことですが、頭痛がする→薬を飲む→また頭痛がする→薬を飲むでは繰り返しているばかりで、この様に薬だけに頼って受身でいると薬で一旦押さえ込んでも、次の頭痛が来るサイクルはだんだん短くなっていく人は多いようですね。

自分自身が何を行うべきかを考え、どの様に行動に移すかは非常に大切なことです。

  よ〜く考えよう〜^-^

【症例Bさん】 女性 20歳代後半

数年前より頭痛を感じるようになってきて、肩も凝るようになってきたということです。今回は頭痛の痛みが強くなってきており、ご紹介によりご来店されました。

岸川:

頭痛が数年前よりあるとのことですが、どの辺りに痛みを感じられますか?痛みの強さはここ数年でどの様に変化してきていますか?

Bさん:

頭痛は後頭部の後ろ辺りを中心に感じます。酷くなると頭全体が重く感じて鈍い痛みが続く感じです。最初は疲れた時などにたまに感じる程度でしたが、だんだん頭痛のでる日が増えてきて肩もすごく凝る様になってきました。1年ほど前は一番痛みが強かったようですが今は少し治まっている感じです。

岸川:

病院の診断は?

Bさん:

脳神経外科と整形外科に通いましたが、MRIも取ってもらいましたが特に異常はないということでした。どこも「肩こりから来る頭痛でしょう」という診断でした。整形外科でリハビリをしました。針・整体・カイロ・マッサージなどもしましたが、あまり頭痛が減ることはなかったです。

岸川:

痛みの感じやすい時間帯はありますか?例えば朝起きた時・午前中・午後はお昼か
ら夕方まで、夕方から夜寝るまでなどおおまかな時間帯で考えてみると、どうです
か?

Bさん:

朝起きた時には頭痛は感じないのですが、スッキリした感じがしないですね。首のあたりが凝っているような感覚はあります。午前は仕事していてもあまり気にならないのですが夕方近くから頭痛が強くなって来る感じです。
家に帰ってから横になっても頭痛が強い時もあります。

岸川:

頭痛以外に肩や背中や腰などはどうですか?

Bさん:

頭痛がする様になってから肩こりもよく感じます。時々すごく疲れていると背中全体が突っ張った感じで痛いまではないですけど凝っている感じがしますね。背筋を真直ぐしているのが辛い感じです。
腰の痛みは無いのですが、腰の筋肉などが硬いから腰が影響しているでしょう?と整体やカイロなどで言われましたが、頭痛に腰は関係ないと思っています。

岸川:

頭痛薬の効果はどうですか?

Bさん:

最初は効いていたのですが段々効かなくなってきた感じです。痛みの強い時は飲んでいますが、なるべく飲まない様にはしています。

Bさんの様な緊張型頭痛の方は多く、後頭部の痛みや凝りを中心にした頭痛を訴えられるのが特長です。対策として何が大切なのか考えることが重要ですね。

緊張型頭痛の問題点を単純に4つ上げてみます。

  1. 後頭部(首と頭蓋骨の境目あたり)の筋肉の硬化
  2. 肩と背中全体の筋肉の硬化
  3. 生活内での運動量低下
  4. ストレスと依存的思考

大きく分けて4つのポイントが原因や対策として重要です。

@後頭部の筋肉の硬化について考えることは重要です。後頭部と首の境目には脊柱と頭蓋骨を繋ぐ小さな筋肉が複数存在しています。後頭部下方で皆さんが痛みや凝りを感じている部分は首の筋肉の多くが頭蓋骨(後頭部に付いています)へ付着している部分です。
頭痛がする時に後頭部を自分で揉むと少し楽になると思いますが、これは後頭部の筋肉を揉むことで、後頭部に付着している首の筋肉が一時的に緩められて痛みを軽く感じるということです。
肩こりのある人で肩の筋肉を触ると「コリコリしたシコリがある?」と言われている人が皆さんの周りにいらっしゃると思いますが、一般的に言われるコリコリしたものは筋硬結や索状硬結などと専門的には呼ばれるものです。この筋肉内に存在する硬いシコリの部位が凝りや痛みの情報を、神経を通じて脳へ情報を送っているのです。
Bさんの様な緊張型頭痛の人の多くに後頭部か頚部に筋硬結が存在している人が多いですね。左右差のある人が意外に多いので、後頭部(首と頭蓋骨の境目あたり)を触り比べるとどちらかが硬い、もしくは触る圧力は一緒でも左右どちらかが痛く感じやすいなどの感覚の差が生じていると思います。
筋硬結は筋肉を触るとシコリとして触れるのですが、これは筋肉のなかに硬い脂肪の塊や尿路結石のような石のような硬い物体があるイメージを持たれる方は多いと思いますが、実際は筋肉内にはそういう硬い物質は存在しません。
だから筋硬結の部分を切り開いても何も出てこないのですね。筋硬結の部位は筋肉の線維が壊れて修復が不十分な状態で止まっている状態と考えられており、その影響で一部の筋肉(筋硬結部位)が持続的に収縮しており、触ると硬く触れると考えられています。
筋硬結を含む筋肉は、常に筋肉に縮むような反射的な刺激も繰り返されていますので筋硬結が出来て数年すると段々と筋硬結を含む筋肉が硬化していきます。
肩こりや後頭部の頭痛が感じはじめた瞬間に急激に筋硬結ができたのではなく、それよりももっと前の段階で筋硬結が出来ており、何年もかけて筋硬化が進んだ結果として最終的に痛みや凝りを感じ始めるということですね。
Bさんも頭痛を感じた数年前に急に筋硬結が出来たのではなく、その前にすでに筋硬結が出来ていたと予測されます。
緊張型頭痛の方はこの後頭部の筋硬結への対策が重要であることが予想できますよね?
残念ですが筋硬結を完全に無くしたという治療結果は現在ありません。
ということは?筋硬結は完全に消せないので、一度出来てしまうと一生存在し続ける(頭痛の原因の一つが存在し続ける)ということが理解できます。
頭痛の原因を皆さんは一生に渡り後頭部に持っているのですから、間違いなく頭痛の原因を根本から治すことは出来ません。筋硬結への対策を取り如何に痛みの感じ難い状態へコントロールしていくか?という発想を持つことが重要です。Bさんにもこの点は最初にご理解いただきました。

まず筋硬結と後頭部の硬化の状態を考えてみましょう。
緊張型頭痛の人では後頭部か頚部に筋硬結が存在しているというお話しをしました。
頭痛軽減のためには筋硬結から脳へ送られる痛み情報量を小さく調整したいのですが、これを行うためには?
筋硬結への刺激を行わないで筋硬結を含む筋肉の全体的な緊張を緩める。
筋硬結への直接刺激を入れて筋硬結の形状を小さくし、筋硬結を含む筋肉の全体的な緊張を緩める。
上記で言えばカイロ・整体などの関節を動かす技術やストレッチなどで筋肉が緩む反応を促す技術や鍼刺激で筋肉の緊張を緩めるという方法などがあります。直接には筋硬結へは触らないというのが特長です。
下記の直接筋硬結への刺激を入れるという方法はマッサージ(一般的なクイックマッサージでは不可能)などで筋硬結の場所へ刺激を加える。針を筋硬結の部位へ刺すなどの方法があります。
どちらが効果的かは?その方の身体状態により違いますので、この選択が難しいポイントの一つとも言えますね。

後頭部の痛みがあり頭痛がある人は筋硬結が後頭部か頚部にあることが多いと説明しました。筋硬結が出来た筋肉は何年もかけて筋硬化を進めていき最終的に痛みを発生させてくるということですが、痛みへの強さは個人差がありますので誰もがガチガチに硬くなってから痛みが強く感じるわけではありません。
一般的な筋肉の硬くなる段階をイメージしていただきたいと思います。
まず、筋肉の中に筋硬結が出来てから後頭部の筋肉が硬くなっていく初期段階では、筋硬結を含む筋肉はまだ全体的に柔らかいので後頭部は柔らかく触れます。このため、全体的には筋肉が柔らかいので触ると一部の硬い部位として筋硬結がハッキリ分かりやすい特長があります。
20〜30歳代では後頭部の筋肉はあまり硬くなく、コリコリとした筋硬結が分かりやすい場合と、まだ筋硬結が大きくなくてあまり硬さがハッキリしないけど後頭部の筋肉を押されると筋硬結のある部位と無い部位の感じ方(筋肉が圧迫刺激などで感じとる痛みの閾値の変化)の違いが出ている場合があります。

※基本的に筋肉は組織を壊されるような強い圧力や持続的な圧迫などを加えないと痛みは生じません。後頭部だけでなく、首・肩・腰などの筋肉を指で押すと「気持ちいい」「痛気持ちいい」「痛い」などの感じ方があれば、その部位は既に正常ではなくなってきています。皆さんの後頭部や肩を押す圧力と同じ程度で手のひらを押してみてください。頭痛や肩こりのある人が感じる後頭部や肩の筋肉を押した時の「気持ちいい」「痛気持ちいい」「痛い」という感覚は手のひらの圧迫では無いと思います。
手のひらには筋硬結はほとんどできませんので、一般の多くの人は手のひらの筋肉が硬化している人は少ないので、かなり強く押さないと痛みは生じないのですね。
正常な人では後頭部や首や肩や腰が圧迫されると、どちらかと言えば「くすがったい」と反応する人が多いでしょう。

筋硬結は壊れた筋線維などが不完全に修復が止まっているという様に考えられているという話しをしましたが、筋硬結のある部位は壊れたままの細胞が残っており、その周囲は反射などで筋肉が持続的に縮む方向に反応していると予測されます。筋硬結の部位は一部の筋線維が縮んでいる状態ですから毛細血管も圧迫されますし、何年にも渡る長期間の血流不足(栄養が上手く届かない)は痛みを感知する小さな末梢神経も壊してしまいます。
初期段階の方が20〜30歳代では多く、初期段階では筋肉も全体的に柔らかく筋硬結周辺の痛みを感知する神経も正常に近いので、圧迫されると意外にガチガチの人よりも痛みを鋭く強く感じます。普段の持続的に感じる慢性痛としての頭痛もガチガチの末期の人よりも初期段階の人の方が敏感に強く感じていることが多いです。
20〜30歳代では筋肉が柔らかいので、マッサージなどで筋肉へ圧迫刺激を入れると炎症が生じますから、正常に近い筋肉や筋硬結周囲の神経は敏感に情報を捉えるので、直接刺激では揉み返しなどが翌日に生じやすいと思います。
筋硬化の初期段階では筋硬結へ直接刺激を入れなくとも筋硬結を含む筋肉が緩めば皆さんの頭痛は一時的に軽減するので、軽い症状の方ではカイロなどの関節を動かす技術や鍼などが効果を示します。直接筋肉に刺激を入れないので炎症も生じ難いのがポイントですね。
ただし、頚部や骨盤の関節を動かすことで背中の筋肉や頚部の筋肉を緩めるのですが、関節を動かす技術を受けた後に気分が悪くなったり、体の軽い・痛みや凝りが軽減したという体感が最低でも数日間持続しないなら、関節を動かす技術は効果の無い段階であり受けている人は初期段階は過ぎている状態ですから、関節を動かす技術をいくら長期間に渡り繰り返しても効果は出ないと予測されます。鍼も一度行った後に効果的な体感が無ければどんなに繰り返してもまず結果は期待できないでしょう。

初期段階の方でも直接刺激を入れるマッサージなども効果的なのですが、炎症が生じやすいという弱点があります。また、後頭部の筋肉をいきなり強い刺激で圧迫しても問題部位である筋硬結は深部の小さな筋肉に出来ていますので圧力が届かないのですね。
筋肉は何層にも重なりあっていますから、表面の筋肉を段階的に緩めながら深部に進んでいかないと問題部位への圧力を上手く加えて筋硬結の形状を小さく調整することはできません。特に頚部や後頭部では数回に渡り段階的に深部に進んでいくので最初のアプローチから数回の取り組みでは炎症は生じなくとも、圧迫する刺激量などが少ないので筋肉の緩め方が不足しがちになります。不十分な緩め方は筋肉の反射的な収縮を生じさせるので、一般的に言われる揉み返し(筋肉が持続的に縮む反応を起こし硬くなり痛みを生じる)の症状が出ますので、一時的に揉み返しに伴う頭痛増強が数日間続く反応が生じます。
後頭部や頚部の筋肉をいきなり強い刺激で緩めるとアプローチ後の強い痛み増強の可能性が大きいのです。
初期段階の方ではどうしても後頭部や頚部の筋肉へアプローチを開始した最初の数回は、アプローチ後の痛みの出方や筋硬化の変化を確認しながら徐々に進める必用があるので、頭痛が一時的にアプローチ後に増すという経過をたどらないと安定的な頭痛軽減には繋がらない様です。数回圧迫を繰り返してアプローチ後の痛みが出なくなるというのをまずは目標にし、アプローチ後の痛みが出なくなると次の段階として普段の安定した痛み軽減に繋がっていきます。

後頭部の痛みが軽く感じ始めてまもない時期の初期段階であれば、関節を動かす技術で対応できている間はカイロや鍼などを利用されて、これらの技術では痛み軽減反応が鈍い人は直接刺激を行うのがお勧めです。
結果的にはやはり筋硬結への直接刺激による形状変化をさせた方が安定的な頭痛軽減の結果に繋がるので、直接刺激を加えるマッサージなどを選択される人は一時的な頭痛増強に焦らず取り組んでいただければと考えます。

後頭部の痛み軽減のために必要なものとしてアプローチ後の痛みというのが初期段階の人には必用なので、後頭部や肩の筋肉がガチガチに硬い人よりも逆に頭痛軽減への取り組みには痛みを我慢する努力が必要になるのですね。

※筋硬結へ直接刺激を入れて上手く調整するという技術は難しく、また慢性痛の知識と経験が必要ですからその辺にあるマッサージ・整体・カイロなどではまず対応は無理ですので、その点を理解された上でこの文章を読んでください。

逆に長年に渡り頭痛が持続していて、後頭部や頚部の筋肉もガチガチという人の状態を考えてみましょう。
30歳代〜中高年に多い状態です。
末期の症状の方では「若い時にすごく頭痛が強かったのですが今はだいぶ治まってはいますが頭痛は続いています」「昔は後頭部や頚部のこの辺り(ピンポイント)が痛い、うずくという感じでしたが、今は頭全体が痛いとかうずく、後頭部から首〜肩にかけて全体的に凝ったりします」などの訴えをよく聴きます。
どうですか?そういう訴えをされていたり、感じていませんか?

筋硬結を含む筋肉は何年もかけて硬くなっていくということですが、筋硬結の周囲は毛細血管も圧迫され血流が長期的に悪い状態が続くということでしたよね?筋硬結周囲の血流が悪いということは酸素不足であったり、老廃物も流れ難い状態と言えます。そんな状態が続いている近くにある小さな末梢神経(痛みを感じる神経や筋肉を動かす命令を伝える神経など)は壊れていきます。

単純な例え話を元に長期に渡る筋硬化による変化をイメージして考えてみましょう。
あなたの筋肉内に1円くらいの大きさの硬い部位(圧迫すると痛みのある部位)があったとします。その硬い部位を筋硬結と考えるのですが、その1円の広さの中には正常な時は単純に末梢神経が100本あったと仮定しましょう。筋硬結が出来て血流不良などが長期的に渡り経過すると筋肉の硬さがガチガチに変化してきます。硬く変化した頃には、1円の広さの中にあった100本の末梢神経は壊れて50本に減ってきたと仮定します。すると1円の中の部位は痛みのレーダーである末梢神経が減っているのですから、正常な時に比べると痛みを上手く感知できないわけです。
これが「若い時は頭痛が強かったけど今は落ち着いているけど頭痛は続いています」の原因の一つですよね。若い時に比べると現在は小さな末梢神経が壊れて減っているのですね。レーダーの性能低下により痛みを鈍く感じるのです。
後頭部などの筋肉が良くなっているのではなく、悪くなることで痛みを軽く感じているのですね。若い時は末梢神経がきちんと働いているので痛みを敏感に捉えるから痛みが強かったのです。感じる痛みの強さだけでは「体の良い悪い(筋肉や神経の状態)の比較にはならない」皆さんの身体状態の良い悪いの指標にはならないのが慢性痛の特徴です。
末梢神経が1円の中に正常に近い状態では、痛みを敏感に感知していますから頭痛時も問題部位(痛みの部位やうずく部位)をピンポイントで判断しやすいのですが、長期化し筋肉の硬化が激しくなると筋硬結の痛みやうずきがハッキリしなくなるので痛みが鈍く全体的に感じる様に変化してきます。
目覚まし時計が筋硬結で目覚まし時計の音が痛みとしましょう。そのままだとリンリンとかなりうるさいのですが、布団で目覚ましを包むと音が静かになり二度寝ができます。筋硬化の初期段階では目覚ましのみの状態と一緒ですが、筋硬化が進むと筋肉全体が硬くなり筋硬結の痛みを小さくしてしまいます。筋肉全体の硬さの亢進は布団の役目をするので、筋肉全体が硬くなると痛い部位やうずく部位が硬い筋肉で包まれてピンポイントで分かり難く、全体が鈍く痛みうずく様になるのですね。
痛みが鈍くなると痛みが楽になり良さそうですが、筋肉の硬化が進み寝違えを起こしやすくなるとか、関節の動きが悪くなり肩が挙がり難い(五十肩症状や背中が反れない)などの柔軟性の低下も大きく進みます。
痛みも強い痛みは感じにくくなっても、頭痛の日が増えたり長い時間に渡る鈍い頭痛が続くなどの慢性化による辛さが生じてきます。

慢性化している人では直接刺激でなくては安定的な頭痛軽減は困難であり、マッサージなどの直接刺激が効果的ですね。筋肉が強く硬化しているので段階的に表層から筋肉を緩めていく技術が必要ですから、気持ちいいから強く押してもらえるお店がいいという単純な発想でマッサージ店を選んでいると、圧力がどんどん強くないと満足できなくなり、逆に強い刺激で無用な部位の筋の細胞破壊を進めて筋硬化に向かって悪循環に入っている人も多くみられます。
どんどん強く押されないと満足できない様になっていくというのは、筋硬化を確実に進行させており、すごく怖いことなのです。

ガチガチの筋硬化の強い人では、初回は圧迫されても気持ちいいと感じないけど、強すぎない圧力で表層の筋肉が安定的に緩むのを待つ取り組みが必要です。表層の安定的な緩みがでてくると弱い刺激でも気持ちいい、筋硬結部位に圧力が伝わるようになると痛いなどの感覚を感じられるようになります。
強い圧力でグイグイ押すのは決して問題部位に圧力が伝わっていませんし、逆に筋硬化を促進させる結果に繋がります。

後頭部の痛みを中心とした頭痛のある人は初期段階・末期段階の人では効果的な技術の違いがありますが、基本的に整体・カイロ・マッサージ・鍼などで技術の違いはありますが、全ての技術が筋肉を緩めるという目的で行われていることは理解しておいてください。
後頭部と頚部の筋硬化や筋硬結という問題への対策を取るのは頭痛軽減へ向けての基本の一つですね。

A肩と背中全体の筋肉の硬化についても対策を行うのは重要です。
背中を眺めると背中の中心には凹みが腰から首に向かって縦に続いていると思います。この凹みの部分に背骨があります。その凹みの両側に筋肉の盛り上がった部位が凹みに沿って腰から肩に向かって縦に伸びています。この両側の盛り上がりは脊柱起立筋群と呼ばれる筋肉なのですが、腰から後頭部の痛みのある部位である頭蓋骨まで伸びているのですね。
この筋肉がどういう仕事をするかというと、背中を反る動きをしますし、立っている時や座っている時でも背筋をピンと伸ばして綺麗な姿勢にする仕事もしています。
脊柱起立筋郡は腰部から頭蓋骨まで伸びている筋肉ですから、腰の部位が硬くなっておりその硬さが上部にまで影響して、頭痛の原因である後頭部周辺の筋肉の緊張を上げることも予想できますね。
生活内の動きでは腰痛などは感じていなくても、腰部の筋硬化による動きの硬さを他の上半身で代償していることもありますので、腰部の硬さが頭痛に影響していないとは言えません。
例えば腰を曲げたり反ったり、捻ったりするのに腰部の動きは重要ですが、腰部の筋硬化があるとこれらの動きをしても腰部は動かせる範囲が低下しています。腰部の動きの悪さを補うために他の上半身や下半身の動きを大きくすることで同じ様な動作を行うよう努力するのですね。
皆さんも後ろを振り返ってみてください。腰を動かさないと別の部位を大きく捻って代償動作を使うことで腰の動かして振り向く動作に近い動きが可能になると思います。
Bさんの様に生活内で腰痛を感じていない場合でも、腰部の動きが硬い場合は生活内のいろんな動作(歩行など)で腰以外の部位を過剰に使っている可能性が高く肩や頚部なども代償動作に関連しているので疲労し後頭部の筋硬結を含む筋肉の緊張を増加させる結果として頭痛を増強させる原因の一つになっていることも考えられます。
代償動作による疲労性の頭痛増強とイメージしていただければ分かりやすいですね。

脊柱起立筋郡には基本的に筋硬結が出来やすいので、背部の緊張を安定させておくのは頭痛軽減には重要です。意外に後頭部の直接刺激を加えなくとも脊柱起立筋群の安定により頭痛が安定的に軽減されることが多いのですね。
もう少し狭い範囲で考えると肩甲骨を中心とした肩との関係も重要です。
一般的に緊張型頭痛の人は「肩こりが強くなってくると頭痛がしてきます」という訴えをされる方が多いのですが、頭痛の原因としても肩こりとの関連がイメージできやすいですよね。
後頭部に付着する小さな筋に筋硬結が存在すると説明しました。その筋硬結を含む後頭部の小さな筋とも連結している首の筋肉は肩甲骨にも付着しています。肩甲骨は肩の動きに重要な働きをする骨で、肩甲骨の周辺の筋肉と頚部にある筋肉は連結していることが多いのです。肩こりの原因は肩甲骨内側の深部に存在する筋硬結などが関わっていますので、生活内での動作により肩甲骨への負担や運動不足が生じると肩甲骨周辺の筋肉の緊張が上がり、結果として筋連結している頚部から後頭部の筋肉へと緊張を上げていく状態を生じさせます。
「肩こりが強くなると頭痛がしてくる」という訴えの通りです。後頭部の筋硬結へ直接刺激を入れなくても、脊柱起立筋郡の筋肉が緩むと頭痛が軽減することが多いのと同じで肩甲骨周辺の筋肉が緩むと頭痛が軽減することも多いのですね。
「頭痛が強くなると肩が凝ってくる」この様な訴えをする人はまずいませんよね?
後頭部の痛みと頭全体の頭痛があり、後頭部の痛みを感じている部分が痛みの原因であり後頭部の部分のみに痛みを強く感じさせる原因があるように考えやすいのですが、意外に脊柱起立筋郡や肩甲骨周辺の筋肉の緊張低下(緩む)で頭痛がおどろくほど軽減することは多いので、この点からも痛い部位が必ずしも今感じている痛みを引き出している一番の要因ではないことがあるということもご理解いただきたいものです。

@の後頭部の筋硬結は痛みの原因ではありますが、Aの肩や背中全体のからの影響により@の痛みを強くすることもあるということですね。
頭痛軽減には全体調整ということも重要な対策の一つのようです。

Bの生活内での運動量低下は環境要因として大きな原因の一つです。私達は日々仕事をしているのですが、力を使う仕事が肩こりや腰痛を起こしやすいというイメージを持たれている人は多いのではないでしょうか?
「力仕事だから大変ですね、肩が凝りませんか?」など理学療法士などは患者様から逆に言われることも多いですね。一般的に体を動かす仕事が肩こり腰痛を強く生じさせるというイメージが存在していることが伺えます。
実際に肩こりや腰痛・頭痛などは体を動かす仕事をしている人よりも、デスクワーク系の仕事をされている人達に多いようです。
疼元庠舎にもデスクワーク系の人が多くご来店されますし、頭痛でご来店される方などは「仕事内容がデスクワークに変わってから頭痛がするようになった」と訴えられる方が多いですね。
仕事における動作は力を使っている仕事でも一部の部位をよく使う動作が多いようです。スポーツの様に走ったり歩いたり跳んだりなどのいろんな全身を使う運動とは違って、重いものを何度も抱えて運ぶ、中腰のままの姿勢を維持して長時間作業する、長時間椅子に座りパソコンをするなど、ほとんどの仕事においては動作の中に全身の筋肉を使う様な動きはありません。
一部の部位に負担をかける姿勢や動作の連続ですから、筋肉は弱い力で持続的に働く必用がありますね。スポーツにおいては全身の動きを比較的使用するので、適度な運動量での実施後には少し息切れしていても体が軽く感じて動かすことで運動前よりさらに動きやすくなる感覚などが体感できると思います。
スポーツなどの動きは全身の筋肉に対して運動を使うので、運動後は血液循環がよくなりますし全身の筋肉を適度な負荷のかかる動きの中で使用し疲労させることで、筋肉も運動後にリラックスし筋肉が緩むのですね。運動で筋肉を適度に使い疲労させることは全身の筋肉をストレッチしているのと同じような効果として考えられるのです。
運動をするから筋肉が緩むと考えてください。

中学生・高校・大学と部活などを取り組んでいる人は多いですよね。20歳代に入り仕事をするようになると、仕事により何時間も同じ姿勢や動作を要求されるようになります。就職してからの生活内での運動量の低下は運動による筋肉のリラックスする機会を減らすことに繋がりますし、まして仕事による姿勢や動作では疲労が強くなる一方ですから、学生時代に肩こりや頭痛は全く感じたことがない人でも、就職して数年もその様な生活を続けていると筋肉の普段の緊張は増加し、頭痛や肩こりなどを感じやすくなってくるでしょう。

Bさんの様に後頭部の痛みと頭痛がある人では、学生の頃にはすでに筋硬結は出来ていたと思います。就職して肩こりや頭痛が増してくると身体問題が急激に変化しているというよりも、楽な学生生活から就職による1日の生活動作や姿勢(デスクワークでは何時間も座っての作業がある)などの変化の結果、実際行われている動作や姿勢による疲労増強が大きく関わっていることが多いようです。
後頭部の筋硬化が初期段階の人では、軽く汗をかくようなウォーキングやジョギングなどの運動を1週間に2〜3日継続するだけで、頭痛が軽減できる可能性もあるのですね。
逆に、どんなにお金をかけて後頭部や背中全体の調整を行っても、その他は全く何もしないでは?痛み軽減効果が持続できないのも当然なのかもしれません。

後頭部の痛みがあり頭全体の頭痛などがある人では、運動を取り入れて最低でも半年ほど継続できた人では驚くほどの頭痛軽減の効果がみられることがあります。
普段の仕事での行う動作や姿勢、生活内での運動量の低下などは頭痛の大きな要因の一つであることは間違いありません。

Cストレスと依存的思考は頭痛との関連は確実にありますね。
私も頭痛持ちなのですが、イライラしている時や精神的に疲労してくると頭痛が強く感じることがあります。そんな頭痛が強い時でも不意に緊張感の上がる刺激が入ると頭痛が一気に軽減する体験もよくします。
最低限度は今気になっている問題や以前から続いている問題についてのストレス軽減の対策を行わないと、いくら体をコントロールしてもストレスにより頚部や肩などの筋肉の緊張が高くなり、後頭部の筋肉の緊張を上げてしまうので頭痛はいつまでも軽減が小さな範囲で止まる可能性もあります。
日常で嫌だと感じている事・不安を感じていることなど、まず全て書き出してどうしたらストレスを軽減できるかを考えることは重要です。書き出すことで意外に冷静に考え判断できることもあるのですね。

依存的な思考も頭痛軽減への取り組みを邪魔するものになります。
頭痛で疲労し仕事が終わり帰宅すると倒れ込むようにすぐに横になりたいと思いますよね?横になるとちょっと楽なように感じますが、すぐに頭痛が余計に強く気になる感じがしませんか?
人間は誰かに見られているという緊張感のある状態と家の中で1人ゴロゴロできる常態では緊張感が確実に差があります。この辺りは脳内で何が?どれほどの差があるのかは分かりませんが、緊張感のある時は頭痛などが比較的軽く感じているのですが、家の中での緊張感の無くなった状態では痛みが強く感じられる人が多いようです。
屋外での緊張感のある状態ではいろんなものに注意を払わないといけないのですが、自宅内でゴロゴロ横になると室内に注意を向ける必要はなくなります。この違いの一つは注意の向け方だと思うのですが、屋内では注意が外部に向かないので体の痛み刺激に注意が向きやすい様です。

例えば翌日仕事の場合は朝起きてきちんと仕事に行けるのですが、休みの日になると朝目が一旦覚めてもなかなか起きられずに、結果的にお昼まで起きられないという1人暮らしの人は意外に多いと思います。
何が違うのでしょう?朝目が覚めた時の眠たさは変わらないでしょうが、寝て過ごしても良い日とそうでない日の違いは、仕事に行かないといけないという緊張感の差が影響していると思います。
朝一旦目が覚めた時の眠たさは同じなのでしょうが、弱音が吐ける状態ではより眠く感じているのかもしれません。頭痛もそうですが、仕事が終わり家に帰る途中は緊張感があり痛みを軽く感じているのですが、自宅に帰ると緊張感の低下により頭痛をさらに強く感じやすい環境を自分で作り出している可能性もあるのですね。

Bで運動を取り入れ継続することが大切というお話しをしましたが、「頭痛が強くて家に帰ると家事もする気になれないし、運動などとても疲れてできない」と訴えられる人も多くいらっしゃいます。
「頭痛がもう少し楽になれば運動もやれるかもしれませんが、今は頭痛があり疲れているのでできませんね」と話されるのですが?
頭痛が軽減してから運動を取り入れるということが本当に可能なのでしょうか?
この様な思考を持っているかぎりハッキリ言ってまず無理です。
何かを行う・継続するという意欲は何かを切っ掛けにして一時的に増強しますが、結果的には行動を継続していると意欲もさらに増してくるということが日常生活では多いと思います。
仕事を行い頭痛が強く疲労しているのはわかります。家に帰ると何もせず横になり休みたいのもわかります。
しかし、仕事を出来ているなら週に2〜3日程度の30分のウォーキングやジョギングなどが出来ないことは無いと思います。
もし疲れて出来ないと言われているなら、それは仕事から帰って自宅に入ると弱音を吐ける環境を作りすぎている、そういう思考が強いからではないでしょうか?
本当に頭痛を軽減したいと望み、そのために必要な運動などの取り組みを継続していくという思考は依存的な思考(誰かが私の頭痛を治してくれる)が強い人ほど持てないものですね。
依存的な方は「何々で有名な医者に見てもらっている」など有名な医者に見てもらっているけど治らないという訴えをする方が多いのですね。
決して自分が主役で行う運動などを長期間継続して取り組んだことについて自信を持って言われる人はまずいません。
依存的では何をしても上手くいかないし結果が伴わないことが多いですね。

緊張型頭痛での問題点として4つの大きな項目を考えましたが、どれか一つを重点的に取り組むというよりも全部を取り組みながら、より頭痛を増強させている原因として大きな要因を探していくことが重要です。見つかった最大要因への取り組みをしだいに集中的に行っていくというのがポイントですね。
Bさんは後頭部の筋硬化が初期症状のため、初回から数回のアプローチでは頭痛が一時的に数日増強することがありましたが、運動なども継続いただいたことで開始より3ヶ月(2週に1回のペース)も経つとかなり頭痛は軽減できていました。
運動の継続によるコントロールもあり、肩こりはかなり疲れている日でなければ、ほぼ感じなくなったということです。

大切なのは特別な技術ではなくあなた自身の積極的な取り組みと継続です。それが一番の効果を示すでしょう。

緊張型の頭痛は筋硬化が大きく影響しています。もしマッサージなどや整体などをやったけど筋肉がほぐれなかったし痛みも楽にならなかったという体験をされているなら?
それは取り組み方の問題もあるでしょうし、お店のサポート技術が足らなかったとも言えるでしょう。
本当に皆さんの感じている緊張型の頭痛であれば、痛み軽減にそれほど苦戦することはありません。後頭部や背中全体の調整と運動などの継続をされると半年もすればかなりの変化がでる人が多いと思います。

頭痛については勝手に緊張型頭痛と自己判断や民間療法の判断を鵜呑みにされている人もいますので、きちんと病院で診断を受けていただくことが皆さんにとっての最初の仕事でしょう。薬剤でのコントロールも含めて自己の取り組みが重要になる場合も多々ありますので、この点は間違えないようにお願いします。

 

【慢性痛対策】

筋緊張型頭痛の方は、肩甲骨の内側にある菱形筋・多裂筋・最長筋などの筋硬結への刺激が重要です。特に深部筋に存在する筋硬結の改善を図らなければ、持続的な頭痛の軽減効果が出ることはありません。アプローチによる筋線維への直接刺激は絶対に必要です。肩周囲筋を中心に進め、肩周囲筋の安定に伴い頚部周囲筋へとアプローチの中心を移していくのが理想的です。

運動などを利用し肩甲骨の動きを促痛することで、直接刺激(マッサージ等)による一部筋への弛緩に合わせて、さらに肩甲骨周囲筋の弛緩が重要です。トレーニングでは筋力増強よりも伸張性の改善が中心になります。

症状の軽い方であれば、一時的な対処法としては首周囲筋の弛緩のみで十分ではありますが、基本的には肩周囲へのアプローチもぜひ合わせて行っていただきたいと思います。


痛み緩和教室
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