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肩こり

疾患別の説明

肩の張り・肩が重い・背中の張り・肩がだるい・肩甲骨の内側が痛い

【疾患】

病院受診しても「肩こり」と疾患名がつくことはありません。病気や怪我では無いのですが、多くの人が肩や腰の痛みを感じ始める前に経験することの多い「肩こり」について考えてみましょう。

肩こりとは?凝るというのはどういうことか?
痛みと一緒で凝るという言葉は日常よく聞きますが、肩が凝ると言っている人達どうしでも果たして共通の同じ感覚なのでしょうか?

肩こりを主観的に表現してもらうと次の言葉がよく聞かれます。「肩が重い感じがする」「肩の筋肉がガチガチに硬い」「力が抜け切れていない感じ」「肩の筋肉が突っ張った感じ」「なんとなく痛いような感じが続く」「痛みはないけど肩が凝る」「鈍い感じ」などなど。  

肩こりの続く時は「イライラする」「つらくて何もする気になれない」「吐き気がする」「寝つきが悪い」「食欲が出ない」「ゴロゴロしたい」などなど。

このような表現をされる方は非常に多いようです。
明らかな疾患ではない肩こりですが、真面目に考えることが大切です。身体からの早期の警告と言えるでしょう。

【評価と経過】
 
肩こりに共通しているのは漠然とした感覚で、痛みまではいかないが肩の筋肉が重く動かしづらいという状態が基本的なようです。訴えの内容からも肩の筋肉が硬くなっていて、筋肉が収縮し続けている感じが伺えます。

肩こりの原因は?と聞かれると多くの方は「肩の筋肉の血液循環が悪いから」「筋肉がガチガチに硬くなっている」「背骨や骨盤が歪んでいるから」などが一般的な返答としてよく帰ってきます。

正解です!

では、「肩の筋肉がガチガチで血液循環が悪く」リハビリ・整体・カイロなどに行って「背骨が歪んでいる」といわれる人達は、肩こりを毎日同じように感じているのでしょうか?

NOです。

肩こりのある日の脊柱の歪みと筋肉の硬さと血流の悪さは、肩こりの無い日と明らかに違うのでしょうか?

NOです。

脳が肩周囲筋に発生している原因から侵害受容器が弱い痛み情報を脳へ伝達します。脳は痛みとしては感じないが、凝りといわれる違和感のある状態として捉えています。熱い冷たい・触った・圧迫された・痛いという情報はそれぞれ身体のいろんな部分に情報を伝える神経が存在します。凝りを伝える神経はありません。

肩こりの原因の一つとして、筋スパズムの影響が大きいのは確かです。筋肉の持続的な収縮反応がスパズムと言われる状態なのですが、筋肉の持続収縮は毛細血管を圧迫し血流を悪くするのは想像できると思います。肩や腰の片側の筋肉にスパズムが強く発生していると、スパズムの強さが激しい側は筋肉が縮み筋長が短い状態で維持されます。

寝違えた時を思い出してください。左右どちらかの肩に力が入り上がっていますよね?左右のバランスが悪い状態であり、普段はその軽いスパズム状態が身体各部位(肩や腰)で発生しているために「肩の高さが違う」「骨盤の高さが違う・ずれている」「背骨が歪んでいる」などと言われます。

リハビリや整骨院などで、ホットパックやマイクロなどの物理療法で筋肉を温めても安定的に肩こりは解消されないですよね?筋肉局所を温めて局所血流を改善させてもなんとなく「良いような感じ?」という結果しか望めません。

歪み・筋肉の硬さ・血流のみでは・・・・無理がある。

筋肉のスパズムが姿勢の問題には影響しているのですが、これら身体的問題だけで肩こりを述べることも出来ないですし、脊柱が歪んでいる人や肩の筋肉がガチガチに硬い人でも肩こりを全く感じていない方も非常に多いのは確かです。

身体的疲労や精神的疲労が原因となり肩こりを感じることは多く、この両面を考えて対処していくことが大切なようですね。

仕事の後半(午後から夕方)で肩こりが増してくる人が多いようです。事務系の仕事の人に多いのですが、長時間の同じ姿勢での脊柱起立筋群とPCなどの操作で指先を使うために、肩甲骨周囲の筋肉を持続的に弱い力で使い続けている影響による筋疲労などが身体的疲労として加わってきます。朝から頑張って仕事をしており仕事の終盤に身体的に疲労してくるのは当然です。

しかし、仕事終了後に楽しみにしている食事会や友人・恋人などと会う約束があれば、意外に仕事終盤に疲労感は感じないこと多くないですか?仕事終了後が楽しみで仕事後半は疲労よりも高揚感があるほどです。

身体的疲労は確かに存在しているはずですが、私達の気持ちや意識の集中などにより痛みですら影響されてしまうので、肩こりなどは特に感じ方が変わるのは皆さん日常体験されていると思います。

職場が楽しくない、同僚や上司と上手くいかない、家庭が上手く行ってない、家は一人で気楽だけど寂しく感じる。私達のいろんな捉え方や生活環境で肩こりの感じ方や感じやすい時間帯は変化しそうですし、家に帰るのが嫌で仕事場が楽しくてしょうがない人なら職場では肩こりを感じることは少ないかもしれませんね?

身体的・精神的疲労に対処していくことが望ましいようですね。

一般的な肩こりの経過をたどると、10代のころは非常に身体状態の良い人が多いですよね。小学生低学年の頃は普段何もしなくても非常に筋の柔軟性が維持されているのですが、高学年になると前屈で手が床につかない・開脚で股関節の内側がピリピリし開脚で床に座れないというお子供さんは多いと思います。この時点で筋の硬化が進んでいます。もちろん痛みや凝りは感じていないのですが筋の短縮は進んでいます。

中学生の体力測定になると明らかですよね。開脚で床に座ることが出来る人が少なく、体操やダンスなどの柔軟性を維持するトレーニングをしている人とそうでない人の差が歴然としてきます。

20歳代になり就職し仕事をするようになり肩こりを感じるようになる人は非常に多いようです。学生時代と社会人の違いは歴然でその身体的・精神的ストレスは比べ物にならないですよね。

社会人になってからのストレスが発端となって、今までは肩や腰に痛みや凝りは感じることがなかったのですが、その部位の筋スパズムは確実に進行してきており社会人になってからはストレスが加わり、肩こりを感じ始めるというような仕組みのようです。

30〜40代は中間管理職であり、仕事の責任や仕事量などが増加し身体的・精神的にもストレスが一番ピークの時のようです。この年齢が統計的にも肩こりや腰痛などを感じ始める人が一番多い年代です。
肩こりを感じるようになると慢性化する人がほとんどです。

凝りや痛みは感じていないのですが、小学生より身体は硬くなり筋の柔軟性は低下していきます。身体的な問題は多くの人に存在しているのですが、生活環境や仕事などでのストレスなどが影響している部分も大きく、身体状態(筋の柔軟性)が同じような状態でも、肩こりを感じる人と感じない人の違いも出そうなイメージがついたでしょうか?

身体だけの問題でもなく、精神的な問題だけでもない。それが肩こりの答えのような気がします。

【慢性痛対策】

肩こりの対処法としてはいろんな方法があります。病院でのリハビリ(筋筋膜痛症候群という診断がつく重度の場合)や鍼・整骨院・マッサージ。ここまでは国家資格のプロです。その他にカイロ・整体・〇〇式マッサージなどの民間療法。

肩こりの身体的な問題として筋スパズムがあります。この筋スパズムを軽減させることで肩こりの緩和が可能です。

・ 筋肉を直接揉んだり圧迫したりして筋肉を弛緩させるマッサージ系の方法
・ 整体やカイロ系の関節を動かすことで筋を弛緩させる方法
・ 鍼刺激を利用し筋を弛緩させる方法
・ 物理療法機器で筋を温めたり電気刺激を利用し筋を弛緩させる方法

などなど、上記4点の方法が皆さんの周りに存在していると思います。
筋肉を弛緩させる方法が違うだけで目的としている所は筋弛緩なのでみな同じなのです。専門家から見とやはりその効果と対象となる身体状態により上記のどれを選択するかが重要にはなります。

しかし、これら全てに共通するのはあくまでも対処療法であり、完治させるものではありません。「根本から治します」「この方法でないと治らない」とか恥ずかしくも無く言っている人は・・・? 

私からのアドバイスとしては、肩こりの軽い人(月に1回痛くなるという程度の方)はカイロや整体などの関節アプローチで一時的な効果が出ると思います。運動を継続しながら時々調整するという形でもよいと思います。中等度〜重度の筋スパズムには効果がでません。

次に慢性化した肩こりの方は、これらの関節アプローチでは肩こり緩和の効果が弱いので、直接筋への刺激が必要となります。マッサージや鍼や疼元庠舎が対象となると思います。

深部筋へは徒手によるマッサージでは届かないために、鍼などが効果を出すことがあります。一度鍼を試して深部筋の弛緩が図れ、肩凝りが軽減すれば鍼はあなたに効果があるということです。一度行ってみて効果がでなければ、たぶん回数を重ねても期待できないでしょう。

整骨院に通い身体を触ってもらうこともなく、物量機器(マイクロや牽引)だけを行っている人?
以上のように世の中に溢れている肩こり対策は、対処法であり皆さんの肩こりを安定的に軽減させるものではありません。身体的問題に関する正しい対処法は皆さん自身の努力に本質があります。

基本は運動です!身体を鍛えて筋肉を大きくするという目的で取り組むのではなく、柔軟性を維持していくという目的の運動が重要です。ウォーキングやジョギング、ストレッチ、趣味のスポーツなど、普段から仕事で使用しない場所の筋肉を運動に使用し血液循環と適度な疲労によりスパズムを抑制することが大切です。

週に一度でもなんらかの適切な運動などを導入できれば肩こりを感じる日は軽減できますし、まして対処法に無駄なお金と時間を使用しなくてすみます。

こんなことばかり言うから疼元庠舎は儲からない><

肩こりがある時の実際の運動でウォーキングと短距離走(20〜30m程度)インターバルをよく指導するのですが、この時の走り方や歩き方というのも大切な要素です。歩く時の身体動作において関節に負担の大きい歩行動作を繰り返すと、逆に負担が増し筋スパズムを増してしまいます。運動により肩こりが思うように軽減できないのです。運動が悪いのではなく、運動方法が悪いのです。また、ただ歩く・走るということを行っても肩こりへの影響は少ないようです。運動をするという意識、あそこまで歩くという目標を決めてその目標まで達成するなどの、頭の中での運動をしているというスイッチを入れる必要があります。高揚感を出す、これ大事です。

精神的疲労のお話でも述べましたが、私達の思考が興味のあるものに向いている時や集中している時に肩こりはあまり感じません。運動をする時も自分で気分を上げて実施する、友達や家族と楽しい話をしながら歩くなど、いろんな工夫も大切です。

肩こりがつらくて家に帰りすぐに寝たいという気分で、家に帰り横になりますよね。思考は肩こりと疲れたという状態のままです。もし、やってみようと思い、運動できる服装に着替えて、外に出た瞬間に外の風邪や・気温・匂い・景色など、あなたが疲れて帰ってきた時の雰囲気とは違うものに観えたり、感じられるかもしれません。もしかすると運動前の準備だけで思考が変化できれば歩くという運動を開始しなくとも肩こりが軽減しているかもしれませんね。運動しなくとも楽になることもあると思いますよ。

運動をするにしても取り組み方が非常に大事なようですね。


痛み緩和教室
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