Powered by Google

肩こり

疾患別の説明

肩の張り・肩が重い・背中の張り・肩がだるい・肩甲骨の内側が痛い

日本人の多くが体験したことのある軽い慢性痛と言えば?肩こりではないでしょうか。肩こりについての世間一般の認識としては、肩の筋肉が硬くなり血流が悪くなっているため感じる痛みだと思います。

肩の辺りに感じる痛み・こりの一部には筋肉の問題ではない他の疾患が隠れていることもありますので、首から肩の辺りに感じるこり・痛みが長引いている人(いつも感じているこりや痛みの質が違う感覚がある時も含む)については内科・脳外科などの受診を必ず一度は行っておくことをお勧めします。

人により肩こりの質や強さの感じ方の違い、痛みの訴え方の違いがありますので、この文章を読まれている全ての人に対し完全に私の症状と全てが同じという印象を与える例を書くのは困難だと思います。
ここでは一般的に共通性のある症状をまとめ、多くの人に参考になるよう共通した症状を中心に置きながらタイプ分けし説明して行こうと思います。

肩こりのある人の筋肉の硬さを基準にし、大きく3つのグループに分けて説明します。

※文章中では患者様の自覚される症状や訴える内容・身体状態などを合わせて一般の人が理解しやすい様に複数のグループ分けをして説明をしています。

@ 筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛タイプ
A 筋肉が硬くないのに鋭い痛みタイプ
B 肩が固まる感覚と肩がきつい感じがするタイプ

肩こりを考えると、一般的には@・Aの様に肩の筋肉が硬いほど肩こり・肩の痛みも強い(こっていると感じる辛さも強い)と思っている人が多いと思います。実はそんなに単純ではありません。

@:筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛タイプ

長年に渡り強い肩こりが続いているという人には、肩の筋肉がガチガチに硬いと自負している人が多いです。普通の力で押されたり揉んだりされてもほぼ効かない、マッサージ器は一番威力の強いレベルでも少し気持ち良いくらいには感じるけど肩の筋肉が硬過ぎるので効果が無いと言われます。人によってはマジックなどのペン先や柱の角でグリグリ押さえつけないと少しもほぐれないなどと言われる人もいます。

肩の筋肉がガチガチと自覚している人は、肩の筋肉は実際にかなり硬い筋肉へ変化している人が多く、ガチガチ傾向の人は肩以外の全身を見渡しても肩の筋肉のみが硬いのではなく、腰や膝などあちこちの身体部位が痛みやコリは感じていなくとも硬い傾向(各関節の動きも硬い)になっている人は多いです。

筋肉がガチガチに硬いのでプロのあん摩マッサージ指圧師の人がマッサージをしてもすごく硬いな〜と感じる状態の筋肉であり、家族の人がマッサージしようと指で押しても、指が肩の筋肉の硬さに押し返されて指が痛くて長い時間は押せないと思います。肩の筋肉がまるで石の様に硬くなっているというイメージです。

例えば、手の平を上に向けて机の上に置いてみてください。机の上の手の力を抜いてから反対の手で何度か手の平を押してみてください。ぷにゅぷにゅと一定の柔らかさがあると思います。手の平の筋肉は力を入れる必要性の無い状態ですから筋肉は柔らかい状態です。逆に手の指をしっかり開いて(手の平の筋肉に力を入れている状態)手の平を触ると硬くなっていると思います。

マッサージを受ける時はうつ伏せか横向きの姿勢になることが多いと思いますが、座る・立つ姿勢に比べるとうつ伏せや横向きに臥床する姿勢は重力に逆らって姿勢を維持する必要が無いので、背中や肩の筋肉は力を使わないで良い状態です。肩や腰の筋肉がリラックスし力が抜けて柔らかい状態になるということです。

基本的にうつ伏せや横向きになっているような姿勢の時は肩の筋肉に力を入れる必要性が無いので、肩の筋肉をつまんでみると手の平と一緒でぷにゅぷにゅと柔らかく弾力性のある状態でなければいけないものなのです。

しかし、肩の筋肉がガチガチの人は臥床した姿勢でも自分では肩や腰などの力を抜いているつもりですが、力が抜けきれていないため筋肉がガチガチに力が入った(筋肉が硬い)ままとなっています。

人間は夜間に睡眠をとるのですが、ベッドや布団で臥床しても肩の筋肉が硬いままであれば疲れが取れない傾向が強いのはイメージしやすいと思います。数年以上の長期間に渡り慢性的な肩こりの続いている人は、慢性的に夜間も筋肉の硬い状態が持続しているのですから、肩こりの少なかった頃に比べると一晩寝ても疲れが取れ難くなって来るのも当然ですね。

肩の筋肉がガチガチの人は肩関節の可動域が狭くなっている傾向(肩の動きが固い)にあります。肩関節の可動域というのは腕を上に挙げたり横に広げたりすると肩が動く範囲のことを肩関節の関節可動域といいますが、この動かせる範囲が狭くなってくる(高齢者の様に)ということです。

両手を背中で組めないとか、壁に背をあてて立ち腕を挙げていくと上腕部(二の腕)が壁につかないなど、動作時に痛みが無くとも肩関節を大きく動かすことができなくなってきます。筋肉が硬いという事は筋肉が伸ばされ難い状態が発生しているために可動域が狭くなります。

肩こりの感覚としては、肩が重い感じが慢性的にあり鈍く疼くような苦痛感が伴います。調子の良い日でも肩に意識を向けると多少は肩こりが存在しており小さな肩こりや痛みを常に感じます(意識を向けると気付く)。日による肩こりの変動があり、調子の悪い日は普段感じている肩こりよりも痛みが鋭い傾向になる場合もあります。

肩こりの強い状態は、肩の重さが増す、ズーンと響くような疼きが増す、首から肩にかけての筋肉の鈍い突っ張り感が増す、肩こりが増すと徐々に鈍い頭痛がしてくる人もいます。仕事中などはなんとか頑張れても仕事後半に向けて肩こりは徐々に強くなり、家に帰るとそのままベッドに寝込みたくなる状態です。

長期間に渡る重度の肩こりでは自宅でベッドに横になっても肩こりの鈍い疼く痛みが気になり眠れない、仰向け・横向きなど、どの姿勢でも肩こりが気になるので寝返りばかり頻繁にしてしまい余計に眠れないなという日もあります。

肩こりの強い日はお風呂などに入り体を温めると、入浴している時点では多少は肩こりを軽く感じるのですが、お風呂から出ると余計に肩こりを強く感じる、疲れてめまいや吐き気がすることもある。

肩こりが強く辛いので、自分で肩を揉んでみたり、柱の角に肩を押し付けてグリグリしてみたり、肩甲骨を動かすと肩こりにいいとTVで観た肩甲骨を動かす運動(ストレッチなど)をしてみたり、結局はやった全部がやっている時やその後のちょっとの間は肩こりが少し楽に感じるけど、すぐに元の強さの肩こりに戻る。人によってはこれらの対処法ではさらに肩の痛み・こりや吐き気が増すこともあります。

肩こりが特に強い時などは、肩甲骨の内側辺りから背中の真ん中あたりまできつくなると、椅子に座る、立っている状態などでは背中を伸ばし綺麗な姿勢を維持するのもつらいので、背筋を伸ばそうと意識しないと背中が辛いため自然と猫背の姿勢になってしまうことも多い。

肩こりの鈍い痛みは表面の方ではなく深部の筋肉が鈍く疼いているように感じる。肩の深いところからの痛みがじわじわと振動(トンネルなどで遠くから声が響いてくる様な)して伝わって来る様な持続的な不快感の強い痛みであり、人によっては肩の奥の痛みを出している筋肉を引きはがしたくなるという人もいます。

肩こりの鈍い痛みは持続的に感じるためにとにかく辛いので、仕事の無い休みの日には何もしたくない、寝ていたいという感じが強くなります。苦痛を伴うレベルの肩こりが持続的にあるので肩こりや痛みについて、なるべく考えないで生活するようにしているという人もいます。

肩の筋肉がガチガチで鈍い痛みの強さを、強い肩こりの無い人がイメージするのは難しいのですが、例えば風邪を引いてガンガン頭が痛い時ありますよね?あの様な頭がガンガン疼く痛みがもっと弱いレベルで、何日も持続的に肩や首辺りに感じ続けているとイメージしていただくと近いのかもしれません。

肩は何かが乗っている様な重い感覚(重い感覚は昔ならお祓いに行くきっかけになっていたでしょう)があり、頸部から頭部辺りを全体的に軽く締め付けられ続けている様な息苦しさや圧迫感が出ることもあります。頭部や首の締め付ける感覚と合わせて飛行機に乗った時の気圧の変化による耳の詰まる感覚に似た症状もあるという人もいます。頭部や首を締め付けられる圧迫感は痛いというよりも頭がボーとし集中力が落ちる感覚が強いです。この状態だと瞼を開けるのも辛いと感じる人も多いです。

PC作業や事務作業の様な机上での作業など、一定の姿勢での作業により肩こりは増加しやすく、全身を使う動作の有酸素運動(スポーツやエクササイズ)などを行うと意外に仕事よりも身体への負担が大きいけど肩こりなど増すことは少ないです。

筋肉がカチカチで鈍痛タイプの筋肉は基本的に肩の筋肉が硬く変性してきており、疲労などで一時的に緊張が増したことによる筋肉の硬い(筋肉痛などで一時的に筋肉が突っ張る)という性質のものではなくなってきています。本来は弾力性・伸長性があるぷよぷよしたゴムの様な性質の筋肉(若い人に多い筋肉の状態)が劣化し、水分の無くなって干からびた硬い粘土の様な筋肉になっているというイメージです。

肩こりの無い健康な人の肩の筋肉と、筋肉がガチガチ(干からびた粘土・石の様な硬さ)で鈍痛タイプの肩の筋肉は、同じ筋肉ですが新車と中古車(時々修理が必要になるくらいの古さ)くらい違うレベルであり、筋肉の質としては全く別物と考えてください。

肩の筋肉がガチガチで鈍痛タイプの場合は、肩こりの原因部位を肩のココ!とピンポイントで限局した位置を痛いと感じているのではなく(患者は痛みの原因部位がハッキリ分かっていない)、肩のこの辺りから首のこの辺りくらい?と漠然と広範囲で肩の痛み・こりを捉えている人が多いです。

広範囲に感じている痛み・コリのある筋肉内には筋硬結・策状硬結(きんこうけつ・さくじょうこうけつ)などと専門的に呼ばれる硬いシコリが出来ています。肩こりのベテランの人では肩のこりを感じている筋肉を触り、「ここにコリコリした骨の様な硬い物がある」と気付いている人もいます。

肩の筋肉と言っても体の表面から深部にある筋肉まであり、筋肉は表面から深部へ地層の様に何層かに重なっている状態です。肩の筋肉がガチガチの人で鈍痛タイプの人は、深部の筋肉から表層の筋肉まで全体的に硬く変化しており、深部の筋肉のコリコリ(筋硬結)が疼いて痛みを出していても表層の筋肉も硬くなっており、目覚まし時計を布団で覆うと音が小さくなるのと似ていて、表層の硬い筋肉により深部の痛みが覆い隠されているので鈍い肩こりという感覚として脳が捉えています。

硬い筋肉の中にあるコリコリは肩の奥で鈍く疼く痛みとして自覚されていますが、表層の筋肉を適切に緩ませて、深部のコリコリに上手く圧力(マッサージなど)が加わる状態になると鋭い痛みを感じる様になる場合(筋硬結が古くなり過ぎている場合は鈍い痛み)が多いです。

鈍い痛みとして自覚されている筋硬結のコリコリは?慢性化し過ぎてなく改善の可能性が高いものは圧力が加わっても鋭い痛みを出す傾向にあり、長期的に慢性化し過ぎて改善が難しくなってきているものは適切に圧力が加わっても「気持ちいい」「どうもない」などとしか感じなくなってしまいます。

本当は鋭い痛みを出す部位であっても、肩の鈍痛を感じている辺りをマッサージされても気持ちいいと感じる場合は、深部のコリコリが手で押されている部位の下に無いか(微細な炎症による筋肉全体が一時的に軽く突っ張っている状態の場合もあり)、表層の筋肉がまだ硬く緩んでいないので圧力が深部のコリコリに届いていない状態と予想されます。

筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛タイプの人は、肩こりを広範囲に感じておりピンポイントで原因部位(コリコリ:筋硬結)を把握出来ていない人が多いです。まずは、原因部位がピンポイントで自覚でき、そこが疼くと肩こりが増すと把握できる状態まで表層から深部の筋肉を安定させていくことが、長期的な肩こりを安定した軽減に繋げるためには重要となります。

筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛タイプの人はさらに2つに分かれます。

A:若い時より肩こりがある人の特徴。

  • 10〜20歳頃より軽い肩こりが始まり、徐々に肩こりが増加してきている。
  • 小・中学生の頃より徐々に前屈や開脚などが出来なくなり、全身の柔軟性が徐々に低下し体が固い傾向の人が多い。
  • 学生が終わり就職し仕事を始めると数年後には肩こりが明らかに強くなって慢性化して来ることが多い。
  • 就職しても趣味でスポーツをしている人の肩こりは少ないか感じないレベルだが、スポーツをやめてから数年ほど経過すると肩こりを強く感じる様になってくる。
  • 若い時はたまに弱い肩こりを感じる日(1ヵ月間に数日程度)があったが、徐々に肩こりを感じる日が増加(1ヵ月間の半数以上の日)してくる。
  • 肩こりの質としては、若い頃(肩こりを感じ始めた頃)は鋭く軽い痛み傾向であり短時間続くことが多く、年齢を重ねるごとに鈍く疼く痛みが長時間続く傾向へ変化することが多い。
  • 最初は夜間睡眠を取れば肩こりは翌日には軽くなるか・感じなくなっていたが、肩こりが長期化し現在は夜間睡眠をとっても翌日に肩こりはスッキリ取れない、逆に朝起きた時は肩こりを強く感じる、夜間に肩こりが強く眠り難いこともある。
  • 肩こりの強い日は肩の部位によっては、肩こりという感覚ではなく肩が鈍く痛いという感覚になることがある。
  • 長期化している人は、肩こりは鈍く疼くこりが強く、頭を締め付けるような頭痛や首・頭の圧迫感が混合することがある。肩こりが特に強い時は目の奥が痛い・顔の一部分にピリピリとした違和感、痛みを感じると言う人もいる。
  • 特に肩こりが強い日などは鈍痛の疼く肩こりが、いつもより鋭く疼く痛みへ変化する場合がある。鋭く疼く痛みの時は上腕・前腕部にも痛み・痺れ・こわばりなどを感じることがある。
  • 若い頃より肩こりが当たり前すぎて、よほど強い肩こりの日でないと常に肩こりに意識が向き過ぎることはない。すごく肩こりが強いと感じない日で、いつもより調子が良いと感じている日でも肩へ意識を向けると常に肩こりがある。
  • お風呂に入るなど身体を温めると症状が多少は緩和される。スポーツなどで体を動かすと多少は症状が緩和される。どちらも症状緩和は一時的であり長くは続かない。
  • 肩こりが慢性的に長期間続いているので、肩こりの症状が強い日は苦痛で気になるが、通常の肩こりの強さの日はこの程度の肩こりはあって当たり前と考えて肩こりが無い状態は不可能と諦めているので、毎日の様に肩こりがなんとか治らないかなと考えることで肩こりへ意識が向き過ぎることもなく、肩こりが治まらないことへの苦痛に執着することはない。

B:中高年になり初めて肩こりを感じるようになる人の特徴。

  • 若い頃は肩こりを感じることはなかったが、肩の筋肉はカチカチに硬い状態であった。身体の柔軟性も少なく前屈しても床に手が届かないなど、20歳頃ではすでに体が固い方であった。
  • 肩こりを感じ始める中高年の年齢になった状態では特に胴体部の柔軟性低下が強く(背中を反ったり曲げたり捻ったりが大きく出来ない)みられる。
  • スポーツをしている時、家事や仕事をしていた時など、何かの動作をしていて強い痛みを肩周辺に感じた(受診の必要のない2〜3日で自然と治る軽い痛み)経験(小さなレベルの損傷)がある、軽度ではあるが明らかな外傷やむち打ちなどで肩に痛みが発生(病院受診をするレベル)する。これらの一時的な痛みの発生が肩こりを感じ始める切っ掛けとなることも多い。一時的な痛みの発生後に痛みが軽減しても、肩こりの感覚が抜けない様になり自分は肩こりを持っていると自覚するようになる経過の人もいる。
  • 肩こりは鈍痛であり肩こりの強い日は1日中に渡り持続的に感じることもあるが、痛みが強く苦痛で仕事が出来ない(仕事を休むレベル)というほどの強い肩こりではない。
  • 肩こりの質としては重い、こわばる、突っ張っている、鈍く疼くなど、痛いという表現よりも肩がきつい、我慢できる範囲の鈍い苦痛という感覚であり、痛いですか?と質問を受けると切り傷や火傷などの鋭く痛いという感覚とは違うので、痛みという表現は違うと感じる。あくまでも肩がこっているという感覚が妥当。
  • 肩こりの強い日と通常のレベルの肩こりの日との差は小さく、肩こりが強い日でも鈍痛が増す傾向にありAタイプの様に鋭い痛みの質へ変化することは少ない。
  • 肩こりの強さは毎年あまり変わらない強さのこりが続き(症状は年々大きくは悪化しない)、増加する場合でも年々わずかに増しているかな?と感じる程度の肩こりの強さの増加に止まる。ほぼ同じ質・強さの肩こりが数年続いているという人が多い。
  • 若い頃より肩こりを感じることが無かったので、中高年になり肩こりを感じる様になると弱い鈍痛でも気になってしまい、肩こりの無かった時と比較(肩こりが0が当たり前の状態)してしまい肩こりが持続することが苦痛と感じ肩こりに意識が向き過ぎる傾向がある。肩こりがなんとか治らないかなと考え肩こりの苦痛に毎日の様に執着してしまう。

Aタイプの人は学生の頃から肩こりを感じているという人であり、前屈が出来ない開脚が狭いなど若い頃より体が固いのが特徴で、マッサージなどで「筋肉がすごく硬いですね」と言われる人が多いです。若い頃から現在まで長期間に渡り肩こりに苦しんでいる人であり、特に肩こりの強い日の苦痛は大きい状態で仕事へ支障をきたすレベルです。肩こりが非常に強い人では何年も週一回くらいのペースでマッサージ・整体などを利用している人もいます。

Bタイプの人は若い頃より筋肉は硬い傾向であり、若い頃より肩こりを感じてもおかしくない身体状態(Aと同じ様に筋肉は硬い)なのですが肩こりを感じていなかった人です。中高年になり肩に何かしらの原因で痛みが発生するまでは肩こりを感じたことはなかったのに、痛みが発生した後からは鈍く弱い肩こりを慢性的に感じる様になる。基本的に痛みに鈍感なタイプとも理解できます。

BはAよりも肩の筋肉の硬さは強い傾向にあり、身体の柔軟性もより低い傾向にあるため、AよりもBの方が肩こりを強く感じるための悪い身体状態が揃っているのですが、肩こりの強さや苦痛はAよりもBが弱い鈍痛であることが多いです。

肩の筋肉の肩さ   A<B
肩こりの痛みの強さ A>B

AとBは同じように筋肉は硬く、どちらも慢性的に肩こりを感じるのが正常と思える身体状態ですが、Bは中高年になるまで脳が痛み刺激(肩こり)を自覚していない状態であり、BはAよりも痛みに強い(痛みに鈍感)のだとも考えられます。

Bの人が中高年になるまで肩こりが無かったのは、肩の筋肉が悪く(硬く)なく肩こりを感じ始めたその時から急に肩の筋肉が悪く(硬く)なったのではなく、肩こり(痛み)としては感じていなかった(自覚する)だけであり、若い頃からAと同じで肩こりをいつ感じ始めてもおかしくない肩の筋肉の硬さは準備出来ていたと考えられます。

AとBの筋肉は硬く基本的に違いは少ないので対応策も同じと考えてOKです。肩の筋肉を徐々に表層の筋肉よりほぐし深部の筋肉まで柔軟性を改善すれば肩こりは軽減していきます。しかし、筋肉の硬さが強いので症状の安定には数ヵ月単位の時間を要する場合も多いです。

輪ゴムを引き伸ばしている状態の様に筋肉が突っ張っているというよりも、筋肉が乾燥した固い粘土の様に変性しているという状態でありガチガチの筋肉はそう簡単にほぐれません。また、硬い筋肉は一旦ほぐしても徐々に固く戻るので、数か月単位で徐々に表層を安定させながら深部の筋肉までほぐしていくことで固さが戻り難くなっていきます。

筋肉をほぐすというよりも、硬い筋肉を崩すという表現が近い感じです。

しかし、ガチガチの筋肉をほぐすというのは、マッサージなどでとにかく力強く押せば良いと考えているなら大きな間違いです。いくら力強く押しても、押している時は気持ちよくても、その時だけの効果に止まります。表層より適切な圧力と適切な刺激時間、数か月単位(数年単位は必要な人が多い)での適切な対応による進行で無いと、肩こりが安定的に軽減してくることはありません。

筋肉がガチガチの人はマッサージや鍼などで筋肉をほぐす対応策も大切ですが、肩こりをさらに軽減させ肩こりが少なく安定した日を増加するためには、有酸素運動を中心としたエクササイズを合わせて取り組むことで重要になるでしょう。

A:筋肉が硬くないのに鋭い痛みタイプ

肩こりの痛みが強い人というと肩の筋肉がガチガチに硬いほど肩こりの痛みは強いと考えている人は多いと思います。

肩こり(痛み)は肩の筋肉の硬さだけで肩の痛みの強さが決まることはありません。肩の筋肉がガチガチの人よりも肩の筋肉が柔らかいけど肩こり(痛み)が強いという人も大勢います。

筋肉が硬くなく鋭い痛みタイプの人は、肩の筋肉がガチガチのA・Bタイプの人よりも肩のこり(痛み)の質として痛みは強い傾向にある人が多いと思います。

筋肉が硬くないのに鋭い痛みタイプの特徴を見てみましょう。

  • 比較的に若い人に多く20歳〜40歳くらいの仕事をしている人に多いです。基本的な症状としては筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛タイプのAの人に似ていますが、Aの人に比べると筋肉は柔らかい状態です。
  • 筋肉は適度な弾力性・伸長性があり筋肉の柔軟性はあるので、前屈や開脚などは比較的にある程度は出来る傾向(平均的な体の硬さ)にあります。
  • 肩の筋肉はさほど硬くなく、マッサージや整体で肩を触られると気持ちいいという感覚よりも痛みを感じやすい傾向にある。マッサージなどでは翌日にもみ返しが出ることがある。
  • 鈍い肩こりが強い日は時々あるが多くは1〜2日程度で自然と痛みは治まる。特に強い肩こりでは2〜3日に渡り症状が続くこともあり、仕事が忙しい日が続くなど身体的・精神的に疲労が蓄積すると強い肩こりが出やすい。
  • お風呂に入るなど身体を温めると症状がある程度は緩和されることがある。スポーツなどで体を動かすとある程度は症状が緩和される。肩こりの軽い日は体を温める・スポーツで体を動かす・睡眠を長く取るなどで症状が緩和(翌日には大幅な軽減)される。肩こりが強い日は上記の対応では緩和は少ない。
  • 肩こりは広範囲に感じながらも、その中で特に痛みを出している(硬くないが触ると痛みが敏感に感じる部位や筋硬結のある部位)場所を自覚できている。「肩のあの場所に痛みが出て疼くと肩こりが強くなる」と感じる。
  • 肩こりの強い日は肩の筋肉内の特に鋭い痛みを出す部位(筋硬結)は、少し熱っぽく感じる、ぷにゅぷにゅと浮腫んでいる(マッサージで押されると)様に感じる。
  • 肩の筋肉はガチガチに固まっている様にこわばっているというよりも、スポーツをした翌日などの筋肉が突っ張っているという感覚に近く、首から肩にかけての筋肉の突っ張り感がある。
  • 頭痛や頭・頸部の重い感じなどは普段の軽い肩こりでは感じにくいが、肩こりが強い時に頭痛や頭・頸部の重い感じが多少あり。
  • スポーツ・仕事や普段行わない様な作業(引っ越しなどで重い物を持つなど)をしている時に肩に痛みが発生した(微細損傷を起こしていると考えられる)経験などがあり、その後に痛みはある程度は減ったが一部の鋭い痛みが残っている状態という人もいます。

筋肉があまり硬くなく、肩こりの質は鋭い痛み傾向の人は20〜40歳代の若い人に多いです。肩の筋肉がガチガチの人(A・Bタイプ)の様にまだ筋肉が硬すぎる状態ではないので、毎日の様に肩こりを慢性的に感じることは少ないです。

肩の筋肉の弾力性・伸長性などもある程度は良い状態を維持出来ているので、筋肉がガチガチで鈍痛タイプの人に比べると身体状態としては良い状態ですが、痛みの原因部位である筋硬結からの痛み刺激を正確に脳が捉えているため痛みを強く感じる傾向にあります。

肩こりの性質として鋭い痛みの強い状態では肩を動かすと一定角度で鋭い痛みを一瞬感じることがあります。肩こりと言うよりも肩の痛みという表現が適切です。一定の角度で鋭い痛みが発生するので肩が滑らかに動かせないため、病院受診をする人もいますが筋肉の一部の小さな炎症とこわばりによる痛みなのでレントゲンなどでは異常は出ないと思います。

筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛タイプのA・Bの人でも肩こりだからと病院受診経験がないという場合も多いのですが、意外にA・Bの様に筋肉が硬くないのに鋭い痛みタイプの人の方が病院受診の経験が多いということもあります。

2:筋肉が硬くないのに鋭い痛みタイプを2つに分けます。

C:学生さんで肩こりは少ないが肩を動かすと痛みが目立つタイプ
スポーツをしている学生(10歳〜20歳)さんで肩の筋肉が硬くないのに鋭い痛みタイプの人は、多くは部活動で肩を痛めていると思います。肩を傷めて(肩の筋肉の微細損傷)、その後に病院の診察(レントゲン)でも明らかな原因が無いのに肩の痛みが1ヵ月以上は持続していると思います。肩の筋肉の小さな炎症とこわばりが残っている状態であり、外傷後に発症する軽度の慢性的な鈍い肩こり(無い人もいます)と肩を動かす時の痛みが主症状です。

D:20〜40歳台(他の年齢層にもいます)に多い慢性的な軽い肩こり、肩を動かすと弱い痛みが目立つタイプ。
20〜40歳台の多くは仕事を始めてから数年経過し徐々に肩こりを感じるようになったという経験の人が多く、徐々に肩こりの強さの増加、肩こりを感じる時間や日数の増加など症状の悪化が進行します。肩の筋肉の硬さはそれほど強くないので慢性的な肩の重い感覚や鈍く疼くこり感はそれほど強くないのですが、肩こりの強い日などはCタイプの部活動の学生さんにみられる様な肩を動かすと一定角度で鋭い質の痛みを感じる場合(部活動の学生に比べると痛みの強さは小さい)も稀にあります。

慢性的に感じる肩こりの強さ C<D
肩の動きで生じる痛みの強さ C>D

仕事を始めてから肩こりを感じる様になったという人が多いと思いますが、20〜40歳台では肩の筋肉はそれほど硬くない人が多いのでDタイプの人が一番多いと思います。その後は徐々に筋肉の硬さが増し(数年以上かけて)、筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で慢性的に強い肩こりを感じるAタイプに移行していく人が一部いると予想されます。

Cタイプは部活動で肩を痛めて一時的に強い痛みが出る期間と軽度の肩こり(感じない人もいる)を感じるのですが、学生を卒業し仕事をする様になると普段はあまりスポーツをしなくなり運動量が大幅に減ります。するとCタイプで弱い痛みが持続している人はDタイプへ移行し、最終的にAタイプへ移行するという流れも可能性(極々まれに)としてあります。Cタイプの人で社会人になり仕事を開始しても趣味でスポーツを継続している人(適度な運動量の維持)などは肩こりを軽く感じるDレベルに維持(DからAへ移行しない)できている人もいます。

C・Dタイプの筋肉はまだ柔らかい傾向であるため筋肉は適度な弾力性と伸張性を持っています。仕事などで身体的・精神的疲労が積み重なると肩の筋肉はある程度は硬さが増します。すると普段は時々感じる肩こりを慢性的に感じる(数日間続く)こともあります。

肩の筋肉を指で押し触ると、鋭く強い痛みを感じる部位、気持ちいいと感じる部位などの差があります。鋭く強い痛みの出る部位の奥には筋硬結(コリコリと硬く触れる部位)がある、コリコリとした硬さは無く逆に他の部位と同じ様に柔らかいが鋭く強い痛みが出るという部位(痛覚過敏部位)があります。

この痛みを出している部位が肩こりの原因なのですが、自分が肩に感じている鈍い痛みの肩こりという感覚と、肩の痛みのある部位を指で押すと発生する鋭く強い痛みの感覚は違うものだと思います。

筋肉がガチガチに硬いA・Bの人に比べると、肩の筋肉の一部に痛みを出す部位が目立っており、その部位以外は正常な筋肉であるため指で圧迫しても痛みはほぼ出ません。痛みのある部位(筋硬結や痛覚過敏部位)のみが小さな炎症が持続する、筋肉の突っ張りが一時的に強く出ている、この痛みの原因部位には痛みを伝える神経がありガチガチタイプより正常に機能しているため、痛みのある部位への圧力の増加、痛みのある筋肉に力を入れるなどで発生する痛みを正確に捉えておりC・Dタイプは鋭い痛みを感じやすいと考えられます。

痛みの部位には小さな炎症が持続しており、急性痛としての鋭い強い痛みを自覚しやすい状態です。C・Dタイプの鋭い痛みのある部位の違いは?

Cタイプは部活や趣味のスポーツなどの実施中に筋肉の微細損傷が発生し、その微細損傷部位は痛覚過敏部位(微細な炎症が持続)として放置されたままとなっている。
Dタイプは筋肉内の筋硬結に日常生活における身体的・精神的ストレスが増加した際に一時的に微細炎症が増強している状態です。

Cタイプは痛覚過敏部位(筋硬結は目立たない)を含む筋肉の一時的な突っ張りが持続している状態であり、Dタイプは筋硬結部位が痛覚過敏部位になっていることが多く筋硬結を含む筋肉が一時的に突っ張っている状態。どちらも筋肉はガチガチではない。

C・Dタイプとも痛みの鋭く強い部位(微細炎症)の安定を進める必要がりますが、筋肉が硬くないためにマッサージなどの圧力が大きいと容易に痛みが増強(もみ返しも出やすくなる)しやすいです。C・Dタイプは筋肉をほぐすというイメージよりもまずは刺激を繰り返し入れて行き、徐々に刺激に対する耐久性を向上させながら、肩の動きを出して行くというリハビリが必要になってきます。

B:肩が固まる感覚と肩がきつい感じがする。

肩こりについて@・Aの説明をしてきました。
@:筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛が目立つAタイプ・Bタイプ。
A:筋肉が硬くないのに鋭い痛みが目立つCタイプ・Dタイプ

肩こりの症状と身体状態については@・Aが大多数を占めます。Bで説明する肩こりの症状を訴える人は非常に少ないのですが、日常生活において肩の苦しさ・きつさ(首・肩の圧迫感に似たような感じ)は他人からは想像できない苦しさの様です。

Bの人は病院を受診しても骨や神経などにも異常がなく原因がハッキリしない・治療効果が無いという理由で、病院から民間療法まで様々なドクターショッピングを繰り返している人も多いと思います。

Bの特徴を見てみましょう。

  • 外傷やきっかけとなる痛み(何かの動作時に瞬間的に強い痛みを肩に感じた)が特に無いのに、首・肩あたりの筋肉が固まる(なんとなく首が固められて動かし難いような感覚)様な感覚が徐々に感じる様になった。
  • 肩こりではないかと他者に言われると、「この感覚が肩こりなのかな?」と考えるが、今まで肩こりを感じた(自覚した)ことが無いので肩こりなのかハッキリわからない。どちらかというと首・肩の辺りが「こる」というよりも「きつい・辛いなど」と感じる。
  • 肩こりの人が良く言う肩に何か重い物が乗っている様な感じ、肩が慢性的にこわばって鈍く痛いという感覚は無い。あっても「言われてみると少しあるかも?」という程度で症状としては小さい。
  • 朝目が覚めてから午前中に首・肩の苦しい、きつい感覚が強く、日中に仕事や家事などをしていると症状は軽くなって来るため仕事や家事が出来ないほどでは無いが、肩に意識を向けると肩が苦しい・きついという感じることが多い。
  • 肩の苦しさやきつさが強烈に増す前(極稀に発生する)には何となく普段と違う肩の感覚が前兆としてあり、肩の苦しさきつさが急激に増して来ると冷や汗が出たり、動悸がしたり、呼吸が早くなる、吐き気がするなど気分不良が合わさることがある。
  • 症状が強い日は首・肩辺りにぞわぞわする感覚・ドクドクする感覚という様ななんとも表現しようのない違和感が生じる人もいる。
  • スポーツなどで体を動かす方が肩の苦しさ・きつさは感じ難く、夜間寝る時や仕事や家事などの合間に休憩する時などが肩の苦しさ・きつさは自覚しやすい。
  • 首・肩の苦しさ・きつさが増すと冷や汗が出る・吐き気・軽い動悸などが出たり不安感が増すことがある。
  • 肩が硬くなり肩を動かせる範囲(関節可動域)が狭くなっていることは少なく、鈍い痛みという様な肩こりも無いか少ないため、日常生活における活動(仕事・家事など)は問題なく行えている様に見えるため、他人には自分が苦しんでいる肩の苦しさ・きつさは軽い問題と思われる傾向が強い。
  • マッサージ(その他の鍼・カイロなども含む)などに行くと肩の筋肉が硬いですねと言われることがあるが、自分ではそれほど筋肉が硬くなっているという自覚はない。言われるから肩の筋肉が硬いのかな?という自覚である。肩の筋肉をマッサージで押されても気持ちいい程度で、押されて痛いと感じる場所はあまり無い。
  • 首・肩辺りの苦しい・きつい感覚は、日による増悪の変動は少なく基本的に同じ強さの肩の苦しさ・きつさが毎日続く傾向で、1日で症状を観察すると夜間と朝起きた時が比較的に肩の苦しさ・きつさを感じやすい傾向にあるのですが、日によって肩の苦しさ・きつさを感じる時間帯のバラつきがあるため、いつも朝と夜間のみに症状が強いわけではない。
  • 病院や民間療法など多くの施設に行ってみたが、首・肩の苦しさ・きつさは改善されないし、この苦しみが一生続くならと考えると大きく落ち込んで(将来への絶望感もある)しまうし、気付くと泣いていることもある。

Bの症状で困っている人は比較的には女性に多いという印象があります。

首・肩辺りに苦しい・きつい感覚を訴える人は、A・B・C・Dのタイプの人が感じている様な一般的な肩こりをほぼ感じていません。Bのタイプの中でも特に軽い肩こり症状の人に首・肩のこわばり感が一部似ている症状もありますが、BはBの様に大きな首・肩の辺りの苦しみ・きつさ(肩こりとは違う感覚)はあまり感じていないため、痛み刺激として感じている強さはBの方が強いと考えられますが、Bの人の方が毎日の苦悩(何とも言えない苦しみ)としてはとても大きいです。

Bの人は首・肩の筋肉は硬いのか?体表面から一定の深さまでは硬さはあまり目立たないのですが、深部の筋肉が硬くなっていることが多いです。体表面に近い筋肉は正常に近いので、マッサージなどをするとくすぐったいと感じる場合もあります。

一部の人では表面の筋肉が硬くなり始めており痛覚過敏傾向にあるため、最初はマッサージの弱い圧力でも痛みが出やすい場合がありますが、表層筋はあくまでも一時的な突っ張りであり弾力性は適切な状態に維持されているので、数回ほぐすと痛覚過敏はすぐに改善し安定傾向に入ります。

深部の筋肉は硬くなっており、指で強く押されてもあまり痛い・気持ちいいなどと感じない状態です。深部の筋肉は硬くなり圧力に対して感覚がすごく鈍くなっているという状態です。

肩の深部筋の弾力性が極端に硬く変性している状態ですが、筋肉の伸長性は低下していないので、肩の動き(関節可動域)は比較的大きく柔らかいです。背中で手を組めるほど柔らかい人もいます。

首・肩の辺りを苦しい・きついと感じる(圧迫感の様な)傾向ですが、苦しい・きついと感じている部位はピンポイントではなく、首・肩の広い範囲で感じており肩のココが悪いという場所は感じていないため、肩が本当に悪いのかな?という疑問があるくらいです。

検査でも異常が出ないし、一見すると日常生活は問題なく行えているので、軽い肩こりを大げさに言っていると捉えられるので、どちらかというと肩の苦しい・きつい原因は整形外科疾患では無く精神疾患ではないですか?という扱いを受けることも多いと思います。

Bの人の苦痛はなかなか他人には理解されないと思います。ぎっくり腰などの様にいかにも痛そうに動作(痛いという表情・痛みが出た時に動作が止まる・痛みを避けるための姿勢やしぐさなど)をしていれば、他人は大変ですねという目で見ますが、一見普通に動いて(本人は苦痛に耐えて頑張って動いている)いる様に見えるなら他人は「仕事・家事を出来ているからそれほど大したことないでしょう?」「神経質過ぎるのでは?」という評価になってしまいます。

表層の筋肉は柔らかく深部の筋肉は硬いのですが、深部の筋肉が広い範囲(肩の筋肉が一塊の様に合体している様に触れる)で硬化しており硬い筋肉へ圧力を入れて刺激しても慢性的に感覚が鈍く(筋肉への圧力を感知するのが鈍い)なっており本人は痛みも出ないのですから、診断でも筋肉の問題はないと判断されることが多いです。

深部の鈍くなっている硬い筋肉が曲者で、時間をかけて適切に崩し弾力性を改善させることで徐々に筋肉の圧力に対する鈍さが改善され痛みを感じる様になってきます。すると、広範囲に硬かった筋肉の中には筋硬結や硬化して痛みの出る筋肉が見つかってきます。

Bの特徴は筋肉への的確な対策を開始してもすぐに症状は軽減しません。数ヵ月〜数年単位の持続的な取り組みが必要になる人が多いので、肩こりの中でも1・2の難しい症例と言えるでしょう。

Bの人は原因のわからない苦痛によりうつ傾向に入っている人も多いので、筋肉のみの問題ではなく精神的な不安定感から痛みを感じやすい状態へ移行している原因も一部あると思います。

うつ病が先行しているのか?首・肩の苦痛の持続によりうつ傾向にあるのか?は個々により違うと思いますが、うつ対策を続けながら首・肩の筋肉に問題があれば筋肉への効果的な対応(リラクゼーション)を継続し症状緩和を目指すことが大切と考えられます。

肩こりは治せる(治す=完治)のか?

身体状態や生活環境の違いにより差は出ますが、肩こりを軽減させる結果に繋げることはA〜Dタイプ・Bでも可能ですし、一時的に全く感じない状態に安定させることもどのタイプでも一部の人(タイプによっては0は難しい)では可能です。

しかし、以前は肩こりを感じていたが今では肩こりを全く感じなくなった人でも、その後は何もしないでほったらかしに生活していて、肩こりを2度と感じていないという人は少ないと思います。

肩こりの身体的な原因として、首・肩の筋肉の問題があると説明してきました。基本的に首・肩の筋肉は肩こりが全く感じていなかった時期(多くの人では子供の頃)と比較すると確実に硬い性質に変化しています。

年齢の増加とともに筋肉は基本的に弾力性が低下し硬くなってきますし、体の柔軟性が低下(関節が硬くなる)することは筋肉が伸びなくなっている状態です。一度硬くなってしまった筋肉は硬く伸びなくなる前の若かりし頃の状態に完全に戻すことは不可能です。

肩こりを感じ始めた日に首・肩の筋肉が急激に1日でカチコチと硬くなったのではありません。筋肉がカチコチと硬く(A・Bタイプの様に)なるのは数年単位で徐々に進みますので、徐々に硬くなり始めた初期の状態では痛みやこわばりは感じません(脳が気付いていない)。首・肩の筋肉が徐々に硬くなっていく中でも常に筋肉からは弱い痛み刺激は脳へ送られているのですが、痛みとしては感じないでもよい小さな刺激レベルであり脳が肩こりを感知(自覚していない)していないのです。

筋肉の硬化は数年単位で徐々に進み脳が肩こりを感じ始める境界線を越える状態になると、その日から肩こりを感じる様になるということです。

例として似ているのは?

変形性膝関節症(O脚など)で膝が痛くなったと病院受診をする中高年の人は多いのですが、「いつから膝は悪くなりました?」と質問すると?2〜3日前からとか1週間前から痛くなってきましたなどの答えが返ってきます。

一般的には「痛みが発生した日=膝が悪くなった日」という認識になるのですが、「いつから膝は変形し始めました?」と聞くと「10年前から」など数年以上前の時期から痛みは感じていなかったが膝の変形は徐々に進んできていたということがほとんどです。

肩こりも同じで、痛みやこりを感じていなかった数年前より筋肉は徐々に硬く変化していて肩こりを感じるための準備が進んでいるのですね。肩こりを感じ始めた日というのはある意味で変形性膝関節症と同じで、いよいよあなたにとっての首・肩の筋肉の状態が限界点に達したと理解できると思います。

もちろん変形性膝関節症では外傷などや過剰な負担が一時的にかかり、一時的に炎症が出て強い痛みを訴えている場合は、その後は炎症の改善とともに急速に痛みが軽減すると思います。首・肩も同じ様な視点で見ると寝違えなどの様に一過性の強い筋肉の突っ張りは、一時的に筋肉の緊張が上がり一時的に硬くなっている状態ですが、一時的な痛み増加は数日で自然と治まります。

一時的な要因による肩こりの増加というのは上記の様に変形性膝関節症や寝違えの説明の様に一部の肩こりにありますが、大半の慢性化した強い肩こりは数年間の経過で筋肉の硬化が進んだ結果として最終的に肩こりを感じ始めるものとなります。

首・肩の筋肉の硬化を若かりし頃の様に完全に戻すことは不可能です。年齢が増加するにつれて筋肉の弾力性・伸長性は低下していきます。運動などを趣味で行う人は行わない人に比べると筋肉の弾力性・伸長性の低下を遅くすることは可能ですが、それでも年齢増加により必ず筋硬化は進行して行きます。

また、筋肉の硬化をさせる原因の一つである硬いシコリ(筋硬結・策状硬結)は一度出来ると消すことはできません。一生に渡り硬いシコリは存在し続けます。硬いシコリは痛みの原因部位でもあるので、硬いシコリの部位に過剰に負担(疲労)が加わる、精神的な負担が続く時などは硬いシコリの部位に微細炎症が増すので肩こり(痛み)を増強させます。

一度出来た硬いシコリは地中に埋まる地雷に似ています。地雷は圧力がかかると爆発するし、圧力がなければ爆発せずに存在し続けます。しかし、地雷は一度爆発すると終わりですが、硬いシコリは何度も爆発(痛みが出る)するという点でたちが悪いです。

たまに聞かれます。肩こり改善のための筋肉のこわばりを軽減するためのマッサージ、柔軟性を向上させるためのストレッチや運動などをいつまで続けたらいいのですか?何回通えば肩こりは治る(完治)のか?

誰しも筋肉の硬化は毎年徐々に進んでいます。筋肉の硬化を進める原因の一つである筋肉のシコリ(筋硬結・策状硬結)は消えて無くなることは一生ありません。筋肉は鍼やマッサージ(徒手療法全般)を何度繰り返しても個々の戻せる範囲の柔らかさまでしか改善できません。

肩こりが大幅に改善した人でも筋肉の硬さは完全に元に戻らないのですから肩こりは治っている(完治)のではないのです。あくまでも現在は肩こりを感じない範囲に筋肉の柔らかさが安定している状態と考えることが大切です。

人間が年齢を重ねることで筋肉が硬化していく傾向(老化)にある、日々の生活で筋肉を使用し疲労することで筋肉が硬化する傾向(疲労の蓄積)にある、この2つは絶対的な現実です。

一度肩こりを感じる様になった人の筋肉(シコリが出来ている)は肩こりを感じなかった若い頃と比べると肩に負担のかかる作業などで筋肉の微細損傷も起こしやすく、いままで疲れなかった作業でも疲労などが出やすくなり肩の筋肉は容易に突っ張りやすい(こわばりやすい)状態です。

完全に肩こりを感じなくなったという人でも、筋肉が若い頃とは違う状態になってしまっているのですから、今後の肩こりの予防としてはエクササイズと徒手療法(本当にたまに実施する程度でOK)により筋肉を時々ほぐしリセットすることは当たり前の取り組みであり、強い肩こりを感じたくない人にとってリハビリに終わりは無いというのが本質だと思います。

肩こりを完全に治すことは出来ないけど肩こりが可能な範囲小さなレベルにコントロールするためにはどんな対策が必要か?考えましょう。

 

肩こりの治療(I・II)

肩こりについてタイプ分けをしましたね。皆さん思い出してください。
以下のタイプを簡単に纏めた内容を復習しましょう。

@:筋肉がガチガチ(石の様な硬さ)で鈍痛タイプ

Aタイプ
若い頃より肩こりを感じている人、慢性的に鈍く重い感覚の肩こりを感じており肩こりが特に強い日(仕事に支障のあるレベル)は頭痛もある。年々肩こりが少しずつ強くなり、肩こりを感じる日も増加傾向(1ヵ月間あたりの肩こりのある日)である。
Bタイプ
中高年になるまでは肩こりを感じることは無かった、肩こりはあまり強くはないが肩こりが無かった時の痛み0状態に戻らないので気になってしまう。体は硬く胴体は屈伸や捻りなど動く範囲がかなり狭い。

A:筋肉が硬くないのに鋭い痛みタイプ

Cタイプ
学生(10歳〜20歳台)さんで肩の筋肉が硬くないのに肩を動かすと鋭い痛みがある。
Dタイプ
20〜40歳台に多い慢性的な軽い肩こり、肩を動かすと弱い痛みが目立つ。

B:肩が固まる感覚と肩がきつい感じがする。

一般的な重くて鈍い肩こりの感覚は無く、首・肩が圧迫された様な固まる感覚と肩がきつい感じがする。

肩こりを減らすための必要な取り組み(リハビリ)は?

  1. 筋肉のこわばりを軽減させる
  2. 筋肉の痛覚過敏を安定させる
  3. ストレスの改善・軽減する取り組みを行う
  4. 運動を行う

この4つの取り組みが肩こりを軽減させるための最も効果的な治療となります。

あくまでも簡単にですが治療のポイントを説明します。

T:筋肉のこわばりを軽減させるための治療

肩こりは基本的には肩・首辺りの筋肉の痛みであり、切り傷や打撲の様に筋肉組織の損傷が大きくはないので、急性痛の特徴である鋭い痛みとしてはあまり感じません。基本的には慢性痛であり鈍く重い感覚のこり(痛み)として感じている人が多いと思います。

筋肉がガチガチのAタイプ・Bタイプは、慣れない運動をした翌日の様な筋肉痛による一時的に筋肉の突っ張った状態ではなく、基本的に筋肉がカチカチと硬く変性している状態となっています。このため、Aタイプ・Bタイプは筋肉を表層より徐々に深部に向かってほぐして行き筋肉の柔らかさを安定させていく必要があります。

筋肉の硬さが強いのでマッサージでは強い圧力が必要となりますが、表層の筋肉の柔らかさが安定してこないとどんなに強い圧力で押しても深部の硬化している問題筋(筋硬結など)には圧力は届きません。表層筋を緩めきれていないのに強く押しても深部にある問題のある筋肉はほぐれていないので、酷い場合は意味のない強いマッサージにより翌日にアザが出来ることがありますし、強いもみ返しが出ることもあるでしょう。

A・Bタイプは筋肉が硬いので深部の筋肉に刺激を入れるためには数回のマッサージを重ね表層筋の硬さが軽減する必要があるのですが、石の様にガチガチの筋肉では深部の原因となっている筋肉を触れるようになるまでに数ヵ月単位での取り組みが必要な場合があります。鍼やトリガーポイント注射では一定領域の深部筋にアプローチできるため1〜2回の実施でも問題部位に対応できれば、数回で大幅な肩こりの軽減を進めることが可能な場合があります。

しかし、筋肉の硬さが特徴のA・Bタイプですから鍼やトリガーポイント注射では一定量の肩こりが残りやすく(2・3割程度の肩こり)、その残っている肩こりはその後に鍼やトリガーポイント注射を何回打ってもそれ以上は軽減できないことが多いと思います。

鍼やトリガーポイント注射を実施した後に一時的に大幅な症状軽減があっても、肩こりが軽減している期間は1〜2日(数時間程度の場合も多い)程度で、その後はいつもの肩こりの状態まで戻りが早い場合もあります。この場合は筋肉の硬化が強すぎて筋肉への直接刺激による硬化改善でないと安定的な筋肉の硬化軽減には厳しい状態であり鍼・トリガーポイント注射よりもマッサージをお勧めします。

鍼・トリガーポイント注射がある程度は効果が出る可能性が期待できるのはAタイプの人で、今日はいつもより肩こりがすごく強いなと感じる(一時的に肩こりが強く増している状態)時は、首・肩の筋肉のこわばりだけでなく局所の微細な炎症が発生しているか増している状態です。この状態では微細炎症増加による痛覚過敏の増加状態であるため、筋肉の突っ張りが急激に増している状態ですから、鍼・トリガーポイント注射が効果を出しやすいと思います。

カイロや整体などで行う関節を動かす技術(骨をポキポキならすやつですね)は関節を動かしてその関節周囲にある深部の筋肉に小さなストレッチをかけている状態です。このため深部の筋肉のこわばりが一時的に緩むため肩こりの症状が一時的に軽くなります。これらの関節を動かす技術は、A・Bタイプの強く硬化した筋肉を直接刺激し硬さを崩す対応ではないので肩こり軽減効果は非常に弱く一時的です。

Aタイプ・Bタイプの人の肩こりを根本的な安定傾向に持って行くためには症状により差はありますが数ヵ月から数年単位の取り組みが必要と思います。何年も慢性痛で苦しんでいる(何年もかけて筋肉が硬く変性して来ているのに)のに数回のマッサージで治るわけがありません。

肩こり症状が強い人では1〜2週間に1回のマッサージを数ヵ月から数年単位で継続する必用があります。A・Bタイプは筋肉がすごく硬いので個人差はありますが1回のマッサージも60分前後の時間が必要となるでしょう。10〜20分程度のマッサージを毎日繰り返しても短い時間だと表層の筋肉のみわずかにほぐしている程度であり、深部の筋肉までは圧力がとても届かないのです。短い時間のマッサージは毎日行っても表層筋だけを触っているに過ぎないので、まず肩こり軽減効果が出るはずがありません。

A・Bタイプにはマッサージの回数が重要では無く1回あたりの時間(長い時間ほぐす)が大切なのです。

ただし、慢性痛の理解・筋硬結やトリガーポイントの理解を出来ていない人がいくら長時間マッサージしても効果はまず期待できません。

 

U:筋肉の痛覚過敏を安定させる

C・Dタイプの筋肉はA・Bタイプに比べると柔らかい傾向にあります。C・Dタイプの筋肉は慣れない運動後の翌日に出る筋肉痛に伴う一時的な筋肉の突っ張りに似ている(これよりも硬さは強いです)状態です。首・肩を触ってもガチガチではないと思います。

Cタイプは肩の筋肉局所に微細な炎症があり痛みが持続している状態です。安静時痛(肩を動かさないと痛みはほぼない)は無く肩を動かすと一定角度で強い鋭い性質の痛みが瞬間的に出る(急性痛の様な)のが特徴です。

この動作時痛が長期間改善されていない状態は、微細な炎症が一部に残っているため痛みの部位(筋肉の局所)が痛覚過敏状態で維持されています。このため、トリガーポイント注射が効果的で1回の注射でも急速な痛み軽減が可能な場合もあります。痛覚過敏部位にある痛みを伝える神経が過敏に働き過ぎている状態ですから、トリガーポイント注射でこの部位の痛みを脳へ伝える神経を働き過ぎない様に抑え込むと痛みが大幅に軽減されますが、薬剤の効果が持続する時間が終わると痛みが戻ってきます。

トリガーポイント注射を打ち痛みが一時的に軽減(数時間〜数日)する→痛みが戻って来る→注射を打つ→痛みが軽減する→痛みが戻って来る、を繰り返し徐々に痛みの戻りが小さくなるのを待つという治療になると思います。

トリガーポイント注射を繰り返すからこそ痛覚過敏部位が徐々に鎮静化して来るという経過で進みますので、1〜2回打って効かない・痛みがすぐ戻るからトリガーポイント注射は効果が無いと判断するのは間違っています。

微細炎症が持続している部位の問題が軽ければ数回で大幅な症状軽減に繋がりますが、問題(とても鋭く強い痛みの状態では)が大きい場合は数ヵ月間の継続が必要と考えられます。

Cタイプの痛覚過敏部位はマッサージで直接刺激を入れて痛覚過敏部位の筋肉の硬さを崩す必要がある場合(微細炎症に合わせて筋肉のこわばりが原因として+されている)と、硬さを壊しても痛みが軽減しない場合(微細炎症が主であり筋肉のこわばりが関わっていない)があります。

Cタイプの肩を動かす時の一定角度で生じる鋭い強い瞬間的な痛みは、微細炎症に合わせてこわばりがプラスされている痛覚過敏部位は一部のものはマッサージでも軽減できるのですが、マッサージは軽い痛みを伴う刺激を入れてマッサージの圧力程度では痛みの出ない状態になるまで安定させる必要があります。

これは痛覚過敏部位の筋肉をほぐすというイメージでは無く痛覚過敏部位への圧力に対する耐久性を上げる作業になるので適正な圧力・刺激を適正な深さに入れる技術が求められます。筋肉を気持ちよくもみほぐせばいいという単純なものではありません。

Cタイプはマッサージの圧力が強すぎると翌日には容易に痛みが増強するし、マッサージで「気持ちいい」と感じる刺激量だと圧力が弱すぎて効果が無い結果に繋がります。適正な刺激を1週間に1回程度で実施していくと1〜2ヶ月間あれば症状が安定してきますので、この期間で痛みが軽減してこなければマッサージでは効果が無い状態(微細炎症が主であり筋肉のこわばりがあまり関わっていない)と判断されます。

Cタイプで微細炎症に合わせて筋肉のこわばりが原因として+されている痛みであればマッサージ以外でもカイロ・整体などの関節を動かす技術が効果を出します。痛覚過敏部位を調節刺激しないで筋肉を緩ませる効果が期待できるので、マッサージより安全に実施できるのがメリットですが、ピンポイントで痛覚過敏部位に対応できないので痛み症状が強いほど効果は弱くなると思います。

Dタイプは首・肩の筋肉の硬さも弱く、慢性的に弱い肩こりが持続しているか普段はあまり感じないレベルであり、月に数回ほど肩こりの強い日がある、仕事が忙しい月はいつもより強い肩こりを感じる日があるという状態です。肩こりとしてはA・B・Cタイプや3の肩こりに比べれば一番軽いレベルと言えます。

肩こりで鍼・マッサージ・カイロなどの施設を利用している人の約5〜6割ほどはDタイプになると思います。

Dタイプは肩こりを強く感じる日に痛みを軽減させるために鍼・マッサージ・関節を動かす技術(カイロ・整体)などで対応し、筋肉のこわばりを軽減させて一時的に増した痛みを軽減させる対応をしている人が多いと思います。

Dタイプの人は肩こりが増している時のみ筋肉のこわばりをほぐし、普段からストレッチや運動を継続していると肩こりを慢性的に感じなくなるし、肩こりを感じても弱い肩こりで安定して来ると思います。

首・肩の筋肉はさほど硬くないので2週に1回ほどの間隔で筋肉を適切にほぐす対応を継続すれば2〜3ヵ月で筋肉の硬さは安定して来ると予想され、肩こりは大幅に安定的に軽減して来ると思います。

2〜3ヵ月継続して肩こりが減らない人は、日常生活における身体への負荷に耐える筋力が不足しているために肩こりが持続している可能性もあるので、筋力増強(筋肉を太くする)を行うための運動もお勧めします。

大半の人は有酸素運動(適度に汗をかく運動)を1週間に2〜3回の間隔で継続できれば、2〜3ヵ月後には肩こりが徐々に軽減して来ると思いますので、まずは有酸素運動を実施・継続しても肩こりが軽減してこなければ筋力増強のための(マシーントレーニングなど)運動を導入するという順番で良いと思います。

 

肩こりの治療(III・IV)

V:ストレスの改善・軽減させる取り組みを行う

強い肩こりが長期間に渡り続いている人で整形外科受診をされた経験のある人は多いと思います。強い肩こりの症状が長引いているのに検査では特に異常が出ない人は精神的な問題として扱われることも多いと思います。

精神的な問題として扱われる場合は、肩こりが長引いているけど症状が軽い傾向であれば「神経質な人」と思われる傾向にあり、症状の重い肩こりであれば「うつ病ではないか?」と思われる傾向が多いのではないでしょうか。

多くの人はうつ病で訴える痛みは、「うつ病=原因の無い幻想の痛みに苦しんでいる」と考えている人が多いと思います。うつ病の肩こりは妄想の様に脳の中だけで作り出されている痛み(実態のない痛み)と考えているのではないかと思います。

うつ病では不定愁訴や痛みなどを訴える人は多いです。うつ病の肩こりは首・肩の筋肉に問題(筋肉が硬くなっている)が無いかと言うと、逆に首・肩には問題のある筋肉が存在していることの方が多いです。

20歳以上の人で肩こりがあるという人は肩こりの無い人よりも圧倒的に多いため、うつ病を発症した人で肩こりの原因となる首・肩の筋肉の硬化が無い人は圧倒的に少ないと考える方が自然です。

しかし、うつ病の一部には全く首・肩の筋肉に肩こりの原因となっている筋肉の問題が無い場合もありますので、うつ病で肩こりを強く訴える人の一部には首・肩の筋肉の原因が無く肩こりを感じている場合もあります。その肩こりは脳内で生み出されている幻想の痛みとなるのでしょう。

肩こりにストレスが関係しているのでは?と聞かれると・・・皆さんは大きなストレスは何かあったかな?と考えられると思います。

ストレスと言えば?

「友人と喧嘩して全く話さなくなった」「離婚した」「身内が亡くなった」「仕事に責任がありミスが許されない」など精神状態へ強い影響がありそうな強いストレスを対象に「自分のストレスって何があるかな?」と探される人は多いです。

大きなストレスがうつ病を誘発させる原因となっていることは多いのですが、実際に重度の肩こりが長引いている人でも、素人が見ても明らかにあなたはうつ病ですねと見える状態(表情や会話の内容などから)というのは少ないです。素人が見て明らかなうつ病じゃない?と疑う様な表情・行動・言動をしている人は典型的な重いうつ病の症状が出ているレベルでしょう。

肩こりが長期間に渡り続いている人の多くでは、病院でも明らかに診断がつくレベル(比較的に重いうつ病)のうつ病ですという様な表情・言動・行動をしている人は少ないと思います。

肩こりが長引いている人へ自分がうつ病ではないかと意識し心療内科・精神科が必ず必要と言っているのではありません。しかし、長引く慢性疼痛とうつ病というのは密接な関係があり、肩こりも立派な慢性疼痛であるためうつ病とまでは病名がつかなくともうつ傾向に入っていることは多いのです。

自分には大きなストレスは無いと思っている人でも、うつ傾向に入っていないか疑い生活習慣を修正(ストレスの原因を改善し対策を立て対応する)することが肩こり軽減のためには求められます。

まずは気分が少し落ち込んだ状態で日々の生活(数ヵ月間ほど前までを振り返り)をしていないかと振り返る必要があるという事です。気分の落ち込みがハッキリ自覚出来ない人であれば、何となく疲労感が持続しやる気の出ない(家で寝ていたい)状態が続いていないか?振り返ることは大切です。

首・肩の筋肉の硬さが同じでも、日により肩こりを強く感じたり弱く感じたりするなどの違いがあると思います。1日の中でも肩こりを強く感じる時間帯と弱く感じている時間帯の差があるはずです。

人は同じような怪我をしても痛み(肩こりも含む)をどの様に感じるかは個人差があり、その怪我で感じる痛みでも1日の中で意識が集中している・していない状態の違いや、気分が晴れている・気分が落ち込んでいる状態の違いなどでも痛みを感じる強弱の違いがあります。

肩こりのある日に首・肩の筋肉の硬さがいつもと同じでも、気分が晴れた状態で生活している日は肩こりを感じないでいるのに、気分が暗く落ち込み気味に生活している日は肩こりを感じている可能性があるということです。

肩こりの対策としてマッサージで筋肉をもめばいい、鍼を打てばいいなどと単純に考えていると、肩こりの原因として首・肩の筋肉に執着し過ぎておりマッサージや鍼などの民間療法を無駄に取り組み過ぎているから、逆にいつまでも肩こりが弱くならない原因(その場しのぎの効果に依存している)となっている場合もあります。

肩の筋肉さえほぐれれば肩こりが治ると思い込み、「筋肉をほぐしてもらわないと」と毎日の様に徒手療法に通い無駄なお金を捨てている人がいるということです。

社会人の一旦硬くなった筋肉(肩こりのある人)が、毎日マッサージや鍼をしても肩こりの無い小学生の様な柔らかい弾力性のある筋肉に戻ることは100%無いのです。

肩の筋肉をほぐすことを必要最低限は行っていく必要はありますが、日々の生活で気分が少し落ち込み気味であるかな?と思う人は、その原因となっている小さなストレスに目を向けて解決することが肩こり軽減には必要です。

落ち込み気味の気分と説明していますが、気分が明らかに落ち込んでいるという状態でなくても、何か解決しておかないといけないものをそのままにして生活している、その事がいつもは忘れているが時々何となく気になって思い出されるという事案があるという人は多いと思います。

例えば「2週間後に終わらせないといけない書類があるが、ついつい後回しになり書類に手が付けられていないため間に合わないとどうしようという気持ちがある」「実家の親が帰省を楽しみに待っているが忙しく何年も帰っていないため申し訳ないという想いがある」「仲が良かった友人だが、最近は考えが違う部分が目立ってきて仲が悪いわけではないが一緒に遊んでもあまり楽しくない一緒に過ごすのが少し苦痛」など、誰しも何となく気になっている、解決を急がなくても良い状態なのでついつい先延ばしにしているという様な小さなストレスはあるのではないでしょうか?

そういう小さなストレスは誰しも複数あることがあり、一つ一つはそれ程のストレスとも感じないほどの小さな気になる事(自分ではちょっと気になるけどストレスと言うほどでは無いと思う事案)と感じますが、日々の生活において何となく解決せずに先送りしている事を思い出したり、気にしている内容の小さなストレス(小さい憂鬱感を感じたり)を実感したりなど、それらの小さなストレスが積み重なることでうつ傾向に向かう精神状態を作り出していることは多いでしょう。

こういう小さなストレスの積み重ねを改善することで、日々の生活でも気分が晴れる機会が増加し、うつ傾向で生活する日々が軽減して来ると考えられます。その結果、首・肩の筋肉は硬いまま(筋肉をほぐさなくても)でも自然と肩こりを感じ難くなっていることはあると思います。

ストレスにより日々の生活において慢性的なうつ傾向にあるのではないか?と考える必要があるという説明をしてきました。この場合は気分が晴れない・軽く落ち込み気味でやる気が出ない状態が多い・生活の中での笑顔が少ないなど、楽しく過ごせているという実感が少ないなど気分の落ち込みが主な問題としてみられます。

ストレスで疲れると皆さん気分は落ち込み行動力が無くなる状態とイメージされていると思いますが、生活していて何故か少しイライラ(怒り)していることが多いという人もいると思います。イライラの原因は大きなストレスが一つ影響しているという場合もありますし、あまり気にしていない小さな複数のストレスが合わさり影響している場合もあるでしょう。

何となく感じる小さなイライラした感情は怒りであり、小さなイライラが慢性的にある人は問題を解決しないといけないけど出来ていない(先の見通しが暗い)・先延ばししているという事などが原因としてあるでしょう。これらの不安を増強させ怒りを生み出している原因を解決しないと、普段の生活において怒りの増強することに合わせて肩こり(痛み)を強く感じやすいことへ繋がっているでしょう。イライラ(怒り)の原因となっているストレスをぜひ改善してみてください。

以下はストレスの一部例です。

  • 現在の問題として感じているストレス?
    友人や家族関係の悩み、仕事が忙しすぎる、今の仕事は自分に向いていない、責任ある立場によるストレス、会社の経営状態が悪い、失恋した、借金の返済が大変、勉強が思う様に結果が出ない、ダイエットや病気で食べたいものを我慢している、将来への不安がある、結婚はまだか?子供はまだか?と聞かれる、体調が悪く病気に悩む、その他の悩み・・・
  • 過去の出来事を悩みのストレス?
    喧嘩し大切な友達や家族と疎遠になっている、やりたい事を我慢して勉強ばかりしていた、過去に失敗し他者に迷惑をかけた事が忘れられない、他者をいじめたりし傷つけて謝っていない、親からの育てられ方に不満があったが言えないで今に至る、家族や友人が亡くなった時にやり残したことがある、人生の選択(進む方向)を間違えたと悔やんでいる、その他の悩み・・・

今の時点で発生しているストレス、過去に発生したストレスが改善されずに残っている、どちらのストレスも数えれば無限にある様に感じます。人それぞれストレスと感じる内容は違いますし、同じ様にストレスと感じたとしても負担と感じる大きさも違います。

ストレスを全部解決することは困難ですが、あなたが笑顔で生活できる時間(日々憂鬱な気分や怒りが続く気分が少ない)が増えるために影響していそうなストレスは一つ一つ目を向けて解消していくことが大切であると思います。

ストレス解消として

  1. 自分の抑圧している想いを吐き出そう!
    • 家族や友人で話を聞いてくれる人がいれば話してみる。
    • ストレスの対象が人であれば、ぬいぐるみや写真などに向かって怒りや想いを大きな声で感情を込めて思いっきりぶつけてみる。
    • カウンセリング(心療内科など)を受けてみる
  2. ストレスについての捉え方を知ろう
    • 自分がいま抱えていると思われるストレスを一つ一つ紙面に書き出して、書き出したストレスについての自分の考えを書いてみよう。
    • 上記で書いたストレスについての自分の捉え方と他の捉え方(人により違う様々な考え)があるか考え書き出して、自分の考えのみが全てではないことを確認してみよう。
    • ストレスに対し他人の意見を聞いて自分の考えと違う捉え方があることを言葉(第三者の客観的な意見)として聞くこと。
    • 過去の記憶をたどりストレス(不安や怒りの感情が増す記憶)と思われるものを探して素直に振り返ってみる。
  3. ストレスを感じた時の対処法(マイナスの気分を増加させない)を考えよう
    • ストレスを感じた瞬間に怒りや不安が増す時は、その時にどう自分がストレスを捉えて(考えて)自分が怒りや不安を増したのかを客観的に捉え、他の視点ではどう捉えることが出来るかを考えてみよう。怒りや不安を他者にぶつけてメリットがあるか?デメリットは?本当に悲観的に捉えていることは正しいのか?など・・・
    • 物事を出来るだけプラス思考で考える癖を作ろう。ストレスが発生した時は好きな事を考えてストレスを無視してみよう。
    • 仕事であなたが行う必要性の無い依頼や家族・友人関係からの頼まれごとなども、依頼される理由で筋の通らない依頼などはキッパリ断ろう。相手にとって都合のいい人にはぜったいにならない。
    • 自分にとって害にしかならない必要のない人間関係(家族・友人であっても)はバッサリ切ろう。大きなストレスの原因となる相手とは無理して付き合う必要はない。職場の人間関係(仲の良くない人)は職場のみの付き合いとしてキッパリ分ける。
    • 精神的ストレスを解消するのは頭で考える事だけでは無い、好きな運動や趣味を行ってストレスを溜めずに発散させよう。体を動かし適度に体を疲労させる(爽快感を感じる範囲の運動量)ことは大切。

上記の様に一例ではありますが、ストレスの捉え方を考え直すこと、ストレスを溜めないための行動の2点は簡単なストレス対策として実行できるものとして紹介しました。

精神的な負担を減らすこともある意味努力が必要ですし、特に真面目・誠実・優しい人ほど家庭や仕事でも一生懸命に頑張り精神的なストレスを溜めこみ悩まれていると思いますので、ストレス発散を意識し行動することで普段の肩こりが楽になる結果に繋がることはあると思います。

長期間の慢性的な肩こりで苦しんでいる人は自分ではストレスは無いと思っていても、一度は精神的ストレスに目を向けて考え行動する生活を数ヵ月ほどは継続してみてください。

精神的ストレスの積み重ねとは別に慢性的な身体的ストレス(肉体的疲労の強い労働など)も肩こりを感じる要因の一つとなります。

日中は職場や学校などで生活している人が多いと思いますが、仕事で残業が多い・塾で遅くまで勉強するなど、仕事や勉強を長時間行っている人では心身両方への負担による疲労があります。

仕事や学校の残業や塾通いなどによる心身両方への負担は無いが、帰宅してからの夜間のPCのやり過ぎ、TVの観過ぎ、趣味(運動から手芸まで全般)のやり過ぎ、スマホのやり過ぎなど、本人は楽しんで時間を過ごしているが結果的に身体的な負担が積み重なっている人もいます。

1日の総活動量として見返すと、休憩が複数回あっても長時間に及ぶ仕事や学習は精神的・身体的な負担(長期間に渡り続き積み重なると)は大きなストレスとなります。自分では楽しんで実施しているつもりでも適正な許容量を超えた趣味などは結果的に精神的・身体的な疲労に繋がってしまいます。

例えば自宅でPCを何時間も行うと視覚からの情報は膨大で情報を処理し続けるため脳は疲労しますし、座位姿勢での長時間の作業により同じ姿勢が続くのでお尻や背中などが痛くなることを経験する人も多いと思います。

スマホを行う時のうつ向き姿勢、PC作業や勉強での長時間の座位など、集中し行っているからこそ持続的に何時間もあまり疲労を感じないで行えますが、スマホなどをしないでスマホをする姿勢を取り続けると1時間もするとお尻や背中が痛い(こわばる・疲れるなど)と訴える人が多いと思います。座って行っていることは楽そうですが実は楽ではないのですね。

趣味でスポーツをしている人では仕事終了後に毎晩スポーツを行うという人、毎日では無いけど週に数回(2〜3回)実施する人でも1回の運動時間が長過ぎる・運動量が多過ぎる(実施した翌日より数日間に渡り強い筋肉痛や疲労が続く)場合などは、身体への負担が大き過ぎてスポーツが健康を害している結果に繋がっています。

上記の様な趣味の時間を取り過ぎている場合に一番に気を付けるべきは睡眠時間です。夜間の趣味をやり過ぎている人は身体疲労に合わせて睡眠不足が影響している人が多いと思います。

睡眠不足の改善は自己管理による改善が可能な問題ですから、夜間の睡眠時間が慢性的に短くなり過ぎていないかに注意してください。1日に必要な睡眠時間は個人差がありますが、翌日の朝に目覚めた時にスッキリ眠れたという熟睡感があることが重要です。日中に眠くなりやすい人は睡眠が確実に不足傾向なのでしょう。

個人差はありますが、必要な睡眠時間としては8時間前後となると思います。毎晩の様に趣味などで遅い時間まで起きており、睡眠時間が慢性的に減っている生活をしている人は日中に時々強い睡魔が来る、朝目覚めてからも眠気が持続し倦怠感が持続しやすい、何をするにも集中力が若干低下している感じがしてボーとしている傾向が時々あるなど、しっかり睡眠を取れている生活状態と比べると明らかに脳の慢性的な疲労が強く出ていると思われる状態になっていると思います。

睡眠不足による状態が慢性的な人は、睡眠が良く取れて生活している状態と比べると首・肩の筋肉のこわばりは同じ状態であっても、睡眠不足の続いている状態の人は確実に肩こりを強く感じる傾向になりがちです。人間は睡眠をしっかり取ることで1日の体の疲労をリセットしているのですから。

仕事の残業や塾通いなどは、仕事や学習時間を減らすというのは難しい問題ですが、趣味を長時間やり過ぎているという人は、自己調整が出来るので肩こりだからとマッサージ・整体・鍼などに通い詰めるよりも、睡眠時間の獲得を優先してみてください。3ヵ月間ほど睡眠をしっかり取る生活を続け(最低でも1ヵ月以上継続)ていると、慢性的な睡眠不足による精神的・身体的ストレスは解除されて来ると思いますので、普段から慢性的に感じている肩こりの一部は安定し軽減する傾向に向かうと思います。

仕事や塾による長時間の残業や学習時間については、仕事を続けるため・受験のためなどは人生に影響するため、簡単には減らすわけには行かないという理由があると思います。残業・学習などの長時間の実施は精神的・身体的ストレスが大きく、自分の許容範囲を超える残業・学習量を続けていると確実に脳も体も疲労困憊となり肩こり(肩こりを感じていなくとも首・肩の筋肉が硬い人)を感じる様になる可能性は高く、首・肩の筋肉の硬さ(こわばり)があまり増加しなくとも肩こりを毎日の様に頻繁に強く感じる様になって行く可能性があります。

長時間の残業や学習時間を長期間に渡り続けていると、いよいよ限界を超えた時にうつ病を発症する可能性は高いでしょう。長時間の残業や学習が続いている人の慢性的な肩こりは、単純に首・肩の筋肉がこわばっているからというだけの理由(身体のみの問題)ではなく、この慢性的な肩こりは(痛み)うつ傾向に入っているという警告信号であるかも?と注意する必用があります。

慢性的な肩こり以外にも倦怠感や気分の晴れない日が多い(生活内で笑っていることが無い)場合が目立つ人は、うつ病を発症する可能性があるかも?すでにうつ病になっているかも?と生活を振り返り、現在の生活(長時間の残業・学習)を強制的に修正しないといけない状態かもしれません。

肩こりくらいと考えていたけど慢性的な肩こりが限界に達して病院受診するとうつ病と診断が出ることも少なくありません。慢性的に肩こりが続く状態になって来た人は早目に生活習慣を改善しましょう。

仕事で重たい物を持ったり運んだり、工場などで同じ姿勢が続く、長時間の立位が続くなど体を動かすことが多い体力が必要な仕事についている人も多いと思います。これらの身体負担が大きく作業による負荷が原因で首・肩の筋肉の疲労が増して肩こり(鋭い性質に近い痛み)が増す場合は、首・肩の筋肉を中心に筋力を強化しないと肩こりは軽減してきません。

仕事の負担があなたの体力に対して大き過ぎる可能性があります。

首・肩の筋肉への負担により肩こりがある場合は、鈍い痛みとしての肩こりという感覚の場合は筋力強化で軽減できる可能性があるのですが、鈍い痛みに混ざり肩を動かした時などに鋭い痛みが出る傾向の人は、肩の筋肉に繰り返しかかる負担により微細損傷(微細炎症)が起きているので、多少の筋力強化では肩こりの軽減は難しい傾向にあると思います。

若い人の仕事をしていると肩こりが増すという場合と高齢者で農作業などにより肩こりが増すという場合、若い人は筋力強化が行いやすいのですが高齢者では筋力強化が行い難い(体が固くなっている・他にも病気や障害部位があるなど)条件が増えているので、若い人の方が比較的には筋力強化での改善は図りやすいと思います。

ただし、痛みのある筋肉を運動させて強化させるというのは非常に難しいです。運動量が少し多過ぎると痛みの増強に繋がりますし筋肉のこわばり(筋肉の硬さが増す)も出やすいです。運動を導入し逆に肩こりが増したりし「運動は痛みを増すので効果が無い」と間違って判断し継続出来ていないということも多いと思います。

全身を動かす有酸素運動を基本としながら肩の筋肉へ小さな負荷を加える運動を少量合わせるプログラムが理想です。肩の痛みが増さない状態を確認しながら徐々に負荷を増やしてみてください。2〜3週間は同じプログラム内容を継続し、2〜3週継続後に少し負荷量を上げてプログラムを2〜3週間続ける、月単位で少しずつ負荷量を増加すると安全に実施出来ると思います。

筋力トレーニングを導入(半年以上の継続)したがそれでも強い肩こりが改善されない場合(痛みが強くて仕事が出来ない状態が続く)は残念ですがその仕事はあなたには向いていない(その仕事の負担にあなたの体は対応できない)と思います。

肩こりを我慢し仕事を出来る間は良いのですが限界に達すると慢性的な強い肩こりでうつ傾向に向かう恐れもあるので、慢性的な強い肩こりを改善するためには転職などを考える必要があると思います。残念ですが仕事を辞めることが唯一の慢性的な肩こりの改善対策であるということもあります。

精神的な大きなストレスから小さなストレスまで全てを振り返り一つずつ先送りせず解決することで。気分を落ち込ませる精神的ストレスを出来るだけ無くした状態を作り、良い精神状態で生活を続けて行くことで自然と肩こりが減って来る可能性があります。

自分では趣味で楽しんで行っているから負担になっていないと思っている事でも、慢性的な睡眠不足を増加させていたり、思考している時間が長過ぎて(日中の仕事・学習に+される)脳や身体が慢性的に疲労している結果となっている可能性があります。これら生活習慣を適正なものに変更し、適正な生活サイクルを数ヵ月単位で継続することで慢性的な肩こりが徐々に軽減してくる可能性があります。

慢性的な長期間に渡る肩こりの軽減には、ストレスへの対応・良い生活習慣の継続が首・肩の筋肉をほぐすことと同等に大切な対策だと思います。日々の生活で気分が落ち込み気味でないか?体が慢性的に疲れて(倦怠感)いないか?時々は振り返っていただければと思います。私の慢性的な肩こりにはストレスは関係ないと強く思っている人ほど実際はストレスが影響しているかもしれませんね。

 

W:運動を行う

肩こり改善には運動は一番効果を示す治療法だと思いますが、身体状態によっては痛みを増すこともあるので計画的に実施する必用はあります。

B・Dタイプの運動

この2つのタイプは運動を実施することで肩こりが増強(悪化する)していくことはあまりありません。もちろん運動をやり過ぎて筋肉痛が出ることはあるので運動量は翌日に筋肉痛が出ない範囲か少し出る程度に止めた運動量を継続してください。

スポーツジムなどで行う場合は筋肉量を増やすという目的の重い負荷をかけるトレーニングも可能ですが、筋肉が太くならないと肩こりが減らないということでもありません。マシーントレーニングやダンベルなどでの高負荷の運動を一つの関節に繰り返し実施する運動は首・肩の筋肉を大きくし強く出来ますが、一部のみを集中し強化するよりも肩のみでなく上半身を全体的にバランスよく強化するプログラムが望ましいと思います。

肩こり改善のための筋力強化と考えると首・肩辺りの筋肉を対象とした運動を多めに実施する傾向にありますが、腹筋・背筋なども合わせて体幹部(胴体部)全体の筋肉を同じ程度に動かすプログラムで実施するという内容がお勧めです。

上記の様な筋力を増加するための比較的に高負荷の運動は少ない配分とし、プログラムの中心は有酸素運動としたトレーニングが望ましいです。

自宅周辺で行えるウォーキング・ジョギングなどは手を振るので首・肩の筋肉を使用し全身の血液循環も上げるのでお勧めの運動となります。毎日の様に継続し、一生懸命に歩く・走ることで歩く・走る距離をどんどん伸ばす速度を上げるということは必要なく、あくまでも30分〜60分程度で汗を適度にかき爽快感のある状態で終了するという運動量を目安にされればOKです。

ウォーキングやジョギングの途中で数十メートルほどダッシュ(短距離走や階段・坂道を昇るなど)を数回入れて、一瞬の高負荷と持久力の強化を合わせたインターバルトレーニングの要素(途中何度か軽く休憩したくなる程度の疲労感が出る運動量)が入ると効果的です。公園などにアスレチックのコースがあれば利用すると全身の力を使うので効果的ですね。

Aタイプ

Aタイプも基本的には運動を継続されると慢性的な肩こりは軽減傾向に向かいます。しかし、Aタイプの人でも筋肉の硬さに差があるのですが比較的に硬さが強い人の一部には運動を行うと慢性的に感じている肩こりの強さが増す人がいます。

筋肉の硬さは個人差があるものであり、Aタイプの人で比較的に肩の筋肉が硬い傾向にある場合は筋肉のこわばりが慢性的な肩こりの主体です。Bタイプの様にガチガチではなく一定量の硬さは筋肉の突っ張りが強い状態であり、Bタイプの様にガチガチに変性する前段階です。

このため、どのレベルの硬さからは運動効果の有る無しがあると線引き出来るものではありませんが、Aタイプでも比較的に筋肉の硬さが強い方が運動を実施すると普段から慢性的に感じている肩こりが弱くなる傾向があると思います。

Bタイプの様に筋肉の硬さが変性している状態ではないので、マッサージなどでこわばった筋肉(特に筋硬結やトリガーポイント)を適切な刺激でほぐして行くと、1週間に1回程度で2〜3ヵ月で一定量のこわばりが軽減し普段の筋肉の柔らかさが安定してきます。

一定量のこわばりが軽減してくるとAタイプは運動が導入可能となります。今まで運動すると翌日から数日間に渡り慢性的な肩こりが強くなると感じていた人でも、運動を実施すると肩こりの増すことが減って来ます。さらに数ヵ月に渡り運動を継続していると徐々に普段感じている慢性的な肩こりの強さが安定し軽減して来ると思います。

Aタイプで運動後に肩こりが増す傾向にある人は運動効果が無いのではなく、運動を導入出来るための筋肉の準備ができていない(こわばりの軽減が不足)状態ということです。肩こりを改善したいと考え運動を開始する場合にAタイプの人は運動導入の時期を間違えない様にしてください。

Aタイプで日により肩こりの強さに変動があると思いますが、1ヵ月単位で振り返ると数日はすごく肩こりの強い日があると思います。一般的に肩こりを解消するための運動というキャッチコピーのストレッチやこのツボを押しましょう!など本やTVで紹介されているものがあると思います。これらの簡単な短時間で出来る肩こり解消運動は肩こりの強い状態の日は全く効果がありません。

本・TVで紹介している肩こり解消運動はどちらかというと中途半端な運動量であり、肩こりを強く感じる日にはこわばり(一時的な突っ張りの増加)をさらに増加させるので肩こりの痛みを増強させます。やらない方が良いですよ。

Aタイプの人で普段と比べてすごく肩こりの強い日は首・肩のこわばりが一時的に増強している状態(その日は筋肉の突っ張りが一時的に増加)ですから、基本的に運動で肩を動かせば肩の筋肉のこわばりがどんどん増す一方です。一時的に増している強い肩こりは運動ではまず軽減できません。

この一時的な強い肩こり増強時の運動は禁忌となり、トリガーポイント注射や鍼、その他のマッサージ等の対応で軽減することで肩こりを一定量は軽減できます。

Cタイプ

Cタイプの人は肩こりというよりも一定角度での強い鋭い痛みが特徴で、この原因としては微細炎症の持続と筋肉のこわばりの持続です。特に微細炎症(痛覚過敏部位)がある筋肉が全体的に突っ張っていながら一部が軽くカチカチとした状態に近い硬さ(Aタイプに似ている硬さ)になって来ています。

Cタイプは痛みのある部位の筋肉のみを動かすというよりも、肩全体を協調させて動かし痛みの出ない動作を繰り返していく必要があります。ダンベルなどを使い筋肉を太くするとか、痛みのある筋肉を集中的にストレッチで引き伸ばすという運動による刺激は痛みを増強させるだけで何の意味もありません。

例えば机の上にタオルを置いてその上に手を乗せて机の上を滑らせることで肩の力をあまり使わずに肩を大きく動かす、または仰向けになっている状態で手は床面に接地し肩を動かさずに胴体や下肢を動かし(他の身体部位を動かす)結果的に肩の動きを出して行くなど(様々な運動の工夫を指導するのが理学療法士の専門性の一つです)、痛みの部位を利用するのですがその際の肩の負担を減らして動く運動を工夫し導入することが初期の運動として求められます。

しかし、あくまでもCタイプは痛覚過敏部位の閾値低下改善(一定の刺激でも痛みを感じなくなる耐久性の獲得)が進まないと運動導入は痛みの増強に繋がる可能性が高いです。トリガーポイント注射や適刺激のマッサージで痛覚過敏部位を安定させながら段階的に症状に応じた運動内容と運動量を増加していくことで痛みの軽減に繋がります。

Cタイプの数ヵ月持続している弱い肩こりと動作時の痛みは運動だけでの改善は困難ですが、症状が大幅に改善して来て痛みが少し残っているとなっている段階に入ると筋力強化を目的としたトレーニングを少し加えていただくことで、さらに痛み0に近づけると思います。

肩が固まる感覚と肩がきつい感じがするBタイプは、運動は早期より導入可能ですが、運動のみ実施しても肩が固まる感覚・きつい感覚は改善されません。Bタイプに似た首・肩の一部の硬さと、痛覚鈍麻と言える状態(圧迫されても痛みを感じにくい)が原因ですから運動だけでは改善されないです。

首・肩の筋肉をほぐす対応(問題の筋肉に対応出来ないなら意味が無い)を継続しながら徐々に筋肉の柔らかさを可能な範囲改善していきます。これに合わせて運動を組み合わせると症状改善が進みやすいです。運動とマッサージのどちらか一つを開始して症状が改善して来たらもう一つを導入するというのではなく、両方の取り組みを同時に開始することをお勧めします。

一部の筋肉を引き伸ばすストレッチ、筋力増強のためのマシーントレーニングやダンベルなどは効果が非常に弱く、全身を動かす有酸素運動が効果的でダンス系の運動(エアロビなどの少しハードな動きの運動が良い)・水泳・ジョギングなどもお勧めです。

その他にも良い運動はありますが、例として野球などは片方の手ばかりで投げる動作であり水泳などに比べると左右を同じように動かす動作が少ないです。左右同じ様に動かす動作が多く全身を使う有酸素運動が望ましいので、ダンス系以外では身体の左右を同じように動かすスポーツが良いので、そういうスポーツで興味のあるものを継続してみてください。

症状緩和には肩の筋肉が柔らかくほぐれて来る必要があるという認識から3番タイプの人が肩を多く使う運動を行い過ぎると逆にこわばりが増す場合もあるので、首・肩の筋肉をストレッチで引っ張らないと効果がない?など肩に意識を持ちすぎる必要は全くありません。

このストレッチをするとこわばっている筋肉が気持ちよく感じる、だからこのストレッチを沢山するとこわばりが軽減されるのでは?と考え気持ちよく感じるストレッチに執着する人がいますが・・・

効いているように感じる気持ちいいストレッチは?その時だけ気持ちいいだけであり結果的に症状軽減としての安定した効果(日々の平均的な肩の苦しさが減る)には繋がりません。繰り返し肩を多く動かす動き・体幹部を動かすことの多い動きのスポーツやダンスなどは、ストレッチで感じる「やっている時は筋肉が伸ばされて気持ちいい」という実感はないと思いますが、数ヵ月間継続することで結果的には安定した効果が出てきます。

運動は全くしていないBタイプの人では、ぜひ全身を使う運動を無理なく継続されると少しずつ症状が安定して来る可能性があるのでお勧めします。しかし、Bタイプはあくまでも問題筋に対応出来(一定レベルほぐせなければ)なければ良い運動を継続しても効果は期待できません。

一般的に多い肩こり治療のイメージは?

@ 肩こりを感じるようになる

A 鍼・マッサージ・その他の徒手療法などに通う

B 肩こりが楽になる

多くの人が肩こり(改善したいと思うレベルの肩こり)を感じると@〜Bの流れで肩こりを楽にしようと対応されると思います。

@ →Bへ進み肩こりをほぼ感じなくなった人でも、その後は何もしなければ再び肩こりが
目立つようになるという人は多いと思います。慢性的な肩こりの酷い人は毎週@→Bを無限ループの様に繰り返している人もいます。Aを継続的に行うなら月単位で見るとAを実施した後の肩こりの軽減する期間は徐々に伸びて行くことが効果あるか無いかの判断基準です。

A を何年も毎週行っている人は効果のあることを行いましょう。

肩こりを感じなくなっても基本的には治っているのではなく、一時的に肩こりを感じないレベルの状態へ身体的・精神的状態が安定しているだけなのです。

肩こりを感じ始めると多くの人ではAの筋肉をほぐす対応を行うと思いますが、筋肉の硬化が小さく筋肉のこわばりを数回ほぐせば(鍼や徒手療法のみで)大幅に肩こりが安定するものは?肩こりとしてはかなり軽い状態のものです。

肩こりとしての辛さや痛みを強く感じていても、筋肉だけの小さな問題としての単純な肩こりであれば徒手療法を1週間に1回程度で1〜2ヵ月間ほど継続すれば大幅な安定が可能なはずです。簡単な肩こりはDタイプの中でもより軽い症例になります。

慢性的な肩こりでも@→Bのみを繰り返されていることも多いと思います、一時的に肩こりが楽になり肩こりの苦しさが限界に近づき筋肉をほぐしに行く、どの程度の間隔で筋肉をほぐす対応を繰り返すかの違いが出てきます。

1週間に1回は肩こりを軽減するために鍼・マッサージ・その他の徒手療法を繰り返し受けている。実施した日から数日は肩こりが少し楽に感じるが1週間もすれば肩こりの苦しさや痛さが限界に達するので駆け込み寺の様に徒手療法施設へ行く。

上記の様な人では難治性の慢性痛であり病院でのトリガーポイント注射・服薬コントロールなども必要なレベルであれば理解もできますが、病院での治療もしていないのに1週間に1回以上は徒手療法施設に何年も通っているという人はお金を捨てているのと同じです。

少々ひどい肩こりであっても的確な対応を数ヵ月継続すると確実に徒手療法を行った後の肩こりの楽な状態の持続時間は伸びて来るので、1週間に1回以上は通わないといけない状況にはならないと思います。

1週間に1回以上は鍼・マッサージ・その他の徒手療法に数ヵ月〜何年も通っている人は?基本的に開始して1〜3ヵ月間で肩こりがほぼ軽減してこない人(通う間隔が広がらない)は、施設を変更することをお勧めします。

肩こりの対応として@→A→Bの流れを優先することが多いのですが、肩こりが数年続いて慢性化している人ではAの筋肉をほぐす対応を急ぐよりも精神的ストレスの改善や生活環境の改善(規則的な生活・運動の導入)が効果を示すことが多いので、まずはAよりもこれらの対応を優先していただきたいです。

取り組みとしてはAを実施するよりも前にまずエクササイズを導入してみましょう。エクササイズを2〜3ヵ月継続(効果が出始める)すると、肩こりの軽減幅は個人差がありますが肩こりが以前より楽になったという結果に繋がる人の方が多いはずです。

徒手療法とエクササイズを継続しても変化(肩こりが軽減しない)しない人は、慢性痛を専門とする医療機関での治療や心療内科などでの精神的ストレスに目を向け時間をかけて対応してみることをお勧めします。

 

 

まとめ

肩こりは「肩こりくらい」と簡単に考えられがちですが典型的な慢性痛の一つです。軽い肩こりで維持出来ているレベルであれば問題は少ないのですが、仕事を行うのに支障が出てきた・仕事を辞めないといけないなど、重度の肩こりに移行し通常の生活を送れない状態になってしまってからでは改善に長い期間を要します。

肩こりの痛みの質や強さについて、筋肉の硬さについてなどを中心に肩こりをタイプ別に分けて説明してきました。単純に肩の筋肉が硬い人ほど肩こりが強いという一般的なイメージは間違いとご理解いただけたと思います。

肩の筋肉がすごく硬くなっていても全く肩こりを感じていない人もいますし、筋肉は柔らかいのですが慢性的な強い肩こりに苦しんでいる人もいます。肩こりの対策として揉みほぐせばいいという単純な問題でもないのです。

しかし、肩こりの最も大きな原因となっているのは筋肉の問題であることは間違いなく、基本的には首・肩の筋肉の硬化改善は必要です。首・肩の筋肉は一時的に突っ張っている傾向なのか、筋肉が硬く変性(筋硬結が出来ているなど)してきている傾向なのか、それらの筋肉に微細炎症(痛覚過敏部位)が持続(数ヵ月〜数年単位)しているのか、一時的に微細炎症が増強(数日〜数週)しているのか?

これらの問題に適切な対応をして首・肩の筋肉のこわばりを軽減する方向に操作する必要がありますが、どちらにしても肩こりの無かった時期(子供の頃)と比べると首・肩の筋肉が硬い傾向に変化している人がほとんどです。肩こりの無かった頃の筋肉の硬さにまで完全に戻すことはまず不可能です。

人間の筋肉は硬くなったから交換するということは出来ませんので、肩こりを感じる様になって来たら、早期より時々(必要最低限でOKです)は徒手療法を利用し筋肉のメンテナンス(筋肉をほぐす)をすることが望ましいです。徒手療法によるメンテナンスよりも大切なのはエクササイズ(柔軟性維持に一番効果あり)の継続ですから、肩こり対策の基本はエクササイズを中心に行いながら補助手段としての徒手療法というイメージでお願いします。

長年に渡る慢性的な肩こりで苦しんでいる人は、エクササイズや徒手療法などの体に対する対策と同じレベルでストレスへの対策を実施してみてください。慢性的な肩こりの症状が酷い人ほど意外にもストレスの影響は大きかったと話される人も多くいますので。

長年に渡り慢性的な強い肩こりに苦しんでいる人ほど本気で改善(安定的な肩こり軽減状態)を目指すなら、毎日記録を残すことをお勧めします。例えば、痛みや疲労感の点数化、精神的に強くストレスを感じた内容、ストレスが発生した時に自分がどう考えどの様に捉えていたのか、1日の中での身体的負担の多い動作があったのか、その他にも・・・

出来る範囲で良いので日記(毎日)の形で箇条書きの記録を多く残して、客観的に冷静な視点で振り返るための情報を集められると良いと思います。記録がしっかり残せれば肩こりの増悪する日の違いが見えて来る可能性がありますし、有効な対策が打ちやすくなると思います。慢性的な肩こりの強い人ほど記録は有効な治療の武器になると思います。

記録を残すのは面倒ですが、ぜひ取り組んでみてください!

肩こりは慢性痛です。肩こりは完治させるのは困難ですが、その理由は筋肉の構造の問題に合わせて痛みというのは心理的側面と関係(ストレスで痛みを強く感じることがある)するのは間違いない事実です。しかし、医学的な常識が通用しないのが肩こりについての一般的に広まっている間違った常識ではないかと思います。

姿勢が悪い・骨盤が歪んでいる・体の左右の歪み・ストレートネック・歯のかみ合わせが悪い・これらの様な構造の問題が肩こりの原因であるという理論は?

「これら構造の変化が発生すると肩こりが発生する」という理論が肩こりの原因になっていることは全く無いとは言いません。これらの原因を改善(歪みや左右バランスの改善)することで肩こりが軽減するという結果に繋がることも確かにあります。しかし、これらの原因を改善しないと肩こりが安定的に軽減しないという肩こりは?肩こり全体でみると1割も無いと思います。

例えば脳血管障害(昔の言い方では脳卒中)で片麻痺になった人は片側の麻痺により姿勢も悪いですし左右差も大きく生じます。高齢者は姿勢も悪いし左右差もあるし、骨盤も歪んでいます。片麻痺の人や高齢者は改善することのない体の歪みで毎日肩こりを感じているでしょうか?脊柱や骨盤骨折後の人は完全に元に戻る(手術しても骨折前には戻らない)ことはないですが、肩こりがある(増えるのか?)のでしょうか?虫歯が出来たり歯が抜けたりしてかみ合わせが変化したら皆さん肩こりが増しますか?

皆さんの周りの人は肩こりが無い人(以前は肩こりがあったが今は無いという人も含め)はピラティスやヨガなどの先生の様に綺麗な姿勢(歪みなどは無い)ですか?モデルさんの様に綺麗な姿勢ですか?これらの歪みや左右バランスの無い人達に肩こりは無いのでしょうか?

そんなことは無いですよね!構造による原因というのは嘘っぽいですよね。

痛みの定義を簡単に言うと組織損傷と心理的な問題(過去の記憶や不安など)を合わせて主観的な感覚である痛みの質や強さの感じ方が個々の痛みの違いとして発生するということが定義の中でも言われています。

あなたが肩こりを感じている要因は複数(組織の問題から心理的な問題までが混合している)ある可能性があるため、歪みやバランスなどの構造の問題を最優先に肩こりの根本原因と考える従来の肩こりの理論は間違いであるのは事実(近年の医学的常識)です。

痛みの定義を元にすると筋肉の問題から精神的ストレス・身体的ストレス(生活内での仕事などによる負担)までの幅広い原因が肩こりへ影響しているし、これらの問題に正確に目を向けることが正しい理論であり正しい対処法です。

特に長期化している慢性的な肩こりの人は、総合的な視点での取り組みが欠如しているからこそ肩こりが長期化しているという可能性は高いです。

長年に渡り続く慢性的な強い肩こりは、気功・お祓いや祈祷・宇宙の力・神様の力・霊能力・鍼や徒手療法のみ(軽い肩こりはのみでも軽減できます)・その他にも・・・肩こりに効くという健康食品なども?・・・

その他にも、身長が伸びるとか?(100%伸びません)小顔になるとか?(顔の浮腫みは自分でマッサージしても一時的に小さくなり誰でも出来る事)、基本的に本屋さんの健康コーナーにある一般向けの肩こりや腰痛などについての本は胡散臭いものがほとんどです。

世の中には変な理論の徒手療法から意味不明な宗教的な療法まで沢山ありますが?長年続いている重度の肩こりは、そんな意味不明な療法では絶対に軽減出来ません。

慢性的な肩こりで苦しんでいる人が、意味のない療法などに騙されて無駄なお金を使い過ぎ経済的にも追いつめられるのは残念でなりません。患者自身が冷静な視点で肩こりを捉え、肩こり対策のための技術を患者自身が上手く使い分け(必要最低限の出費で)ながら、患者が主体で痛みをコントロールしていくことが望まれます。

仕事や学校などでのストレスが原因でうつ病になり肩こりを感じる様になることもありますし、数年に渡り肩こりが徐々に増加し慢性的な肩こりとなり毎日の様に肩こりに辛いと感じている状態が続くことで痛み(肩こり)が辛く精神的に疲れうつ病になっていくこともあります。

卵が先か鶏が先かに似ていますが、長年に渡り慢性的な強い肩こりに苦しんでいる人は、長期間の肩こりの持続によりどちらが先に原因となったと決めつけることは困難な状態であり、原因をどちらかに決めつけることは的外れとなります。

同時並行で精神的・身体的問題の両方に取り組んでいくことが間違いなく患者様には求められることです。

肩こりを放置し我慢の限界を超えて重度化した結果、あなたの人生をも変えてしまう状態になる前に肩こりが悪化しないための取り組みを早期よりぜひ開始してください。肩こりを軽減させたいと思うだけではダメなのです。思うだけでなく行動に移し継続出来てこそ良い結果に繋がるものなのです。

自身が受け身(誰かが治してくれるという依存心)ではなく能動的(自分で一つずつ取り組んで自分で治すという意欲)になることで、長期化し改善されないと諦めていた重度の肩こりでも状況の変化(肩こりを0に出来なくとも今よりも楽に感じるレベルに落ち着く)を生み出せる可能性が広がるのではないかと思います。


痛み緩和教室
疼元庠舎(とうげんしょうしゃ)

▲pagetop

このサイトに掲載のイラスト・写真・文章の無断転載を禁じます。
すべての著作権は疼元庠舎に帰属します。