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胃炎と胃潰瘍

健康工房 6

胃炎と胃潰瘍

胃炎は日本人に多く、図のように粘膜層の組織が軽度に破壊さたものをびらんと言います。胃炎にびらんを伴うものもあれば伴わないものもあります。胃壁での軽度の出血を伴うこともあります。


びらん性および出血性胃炎を伴う急性胃炎では多くの原因が考えられており、例えば痛み止めでよく使われる非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)の服用により胃の炎症を発生させます。NSAIDSは胃の粘膜保護に働くプロスタグランジンの働きを抑制してしまうことが問題です。

皆さんが生活の中で「ぎっくり腰」・「五十肩」・「捻挫」・「打撲」などの怪我をした時に痛み止めの薬をもらって飲んでいますよね?ほとんどはNSAIDSの薬だと思いますよ。薬を飲むことであなたが感じている痛みを止める代償として、胃の粘膜保護を止めているのですから・・・粘膜(スターウォーズのシールド!^-^)が弱くなれば胃が傷つき、胃が痛むのです。

だから胃を保護するために、痛み止めと胃薬をセットで飲んでいるのです。痛み止めの薬はあんまり長く飲み続けない方がいい感じがしませんか?

アルコールなどの刺激の強いものを過剰に飲食することでも胃炎は起きますし、人間関係・病気などによる精神的なストレスや寄生虫なども原因となるようです。

サバの寄生虫で有名なアニサキスは胃壁に食いつきます。怖い><;経験したことはありませんが、七転八倒のかなり激しい痛みが出るようですね?生魚を食べて激しい胃痛が出た時は病院へ!寄生虫を取ってもらわないと寄生虫が死ぬまでは痛みが続くそうです。

ヘリコバクターピロリという菌は慢性胃炎に関わっています。慢性胃炎は30歳代より始まり、50歳代では国民の半数近くの人に存在している胃炎のようです。30歳も過ぎれば多くの人から「最近は若い時に比べて食欲が減ったな〜」とよく聞くのもうなずけますね。

慢性胃炎では粘膜が萎縮し酸分泌が低下するもの、逆に粘膜が肥厚し酸分泌が亢進するものがあり、肥厚により酸分泌が亢進したものは十二指腸潰瘍を合併しやすいそうです。

胃炎の症状としては腹痛・胸やけ・膨満感などを心窩部(しんかぶ:一般にみぞおちと呼ばれる場所あたり)に感じます。胃内壁の粘膜層の組織損傷が存在する場合は胃潰瘍に発展することも多いようです。

心窩部の腹満感・もたれ・痛みなどを訴えるが、はっきりとした統一した訴えではなく訴える内容も変化するような場合は不定愁訴と言います。このような場合は神経性胃炎とされることも多いと思います。思春期の学生さんや研修などによるストレスが持続するような時など、神経性の胃痛は多くの人に見られるものです。私も看護学生・理学療法士の学生時代の厳しい研修で経験しました@-@;う〜胃が・・・

一方では図のように粘膜下層以上Ul−U〜Wの組織損傷を潰瘍と言います。胃や十二指腸潰瘍は何らかの理由により消化作用が働きすぎて胃内壁を自己消化してしまうために、消化性潰瘍と総称されて呼ばれます。


原因はまだ完全にはハッキリ分かっていない状態で、食物を消化するための胃液などは胃内壁に対しては攻撃因子となり、胃粘膜などは胃内壁を守るための防御因子として働いています。このどちらかの因子が弱まりバランスが壊れた状態であると考えられています。

潰瘍の症状としては食事と関連して定期的に感じる痛みです。心窩部(みぞおち辺り)に鈍い痛みを感じ、やけるような、かじり続けられるような痛みと表現されることが多いようです。また、痛みを訴えない場合もあるようで空腹時に不快感や心窩部の空虚感などとして表現されることも多いようです。

基本的に食後2〜3時間後や空腹時などに定期的に潰瘍痛は起こるようで、痛み→食事を取る→痛みが緩和するというパターンのようです。牛乳などを飲むと早期に痛みが軽減するそうです。この辺りの理由から、お酒を飲む前に牛乳を飲むと胃の粘膜が張るような働きをして酔いにくいと言われるようになったのかもしれませんね?^-^潰瘍の粘膜損傷部を牛乳が覆うので胃液が潰瘍部の痛みを伝える神経に接しないため痛みが軽減するのでしょうが、牛乳と胃からのアルコールの吸収率(血中アルコール濃度上昇)は関係するのかな?どうなのかな?^-^

お酒をニ~三口ほど飲んで、すぐにほっぺが・・・ポッ!@о@となってしまう人がいますよね。お酒を飲んだすぐでは、お酒は消化を行う胃までしか行っていないのですが、胃は若干のアルコールや水など(その他)を吸収するようです。

基本的に胃壁から吸収されて血流にアルコールが入ると血中アルコール濃度が高くなります。たしなむ程度にお酒を飲める人では胃の細胞に脱水素酵素(ADH)を含んでおり、このADHが胃壁からわずかに吸収されるアルコールを血中に入る前に分解してしまいます。お酒の弱い女性やほっぺがポッとなりやすい人はADHが少ないからだそうですよ〜。ちなみに白人や黒人はADHを多く持っているそうです。

話を戻しますね^-^漿膜まで穴が空くと胃の内容物が腹腔に出てしまい腹膜炎を起こしてしまいます。穴が空くことを穿孔(せんこう)と言います。穿孔や大出血を起こしている場合は手術適応となります。

胃炎や潰瘍により胃内で出血を起こしているものは、便に血液が混ざるため排便が黒色の便になってきます。胃痛があり便もいつもに比べ黒い状態が続いている時は早めに病院受診をしてくださいね。

治療は胃液の分泌を抑制したり・ヘリコバクターピロリを退治したり・胃粘膜の修復を目的とします。薬剤としてはプロトンポンプ阻害薬(PPI)が第1選択で使用されることが多いようです。これは胃酸を合成するのに必要な酵素を阻害するために強力な胃酸分泌抑制を行います。第2選択としては、CMでもよく聞くH2ブロッカーです。胃内部でヒスタミンが分泌されH2受容体にくっつくと胃酸を分泌します。この受容体に薬剤を先にくっつかせてヒスタミンがくっつけないようにするという仕組みです。くっつけないから胃酸が出ない。椅子取りゲームみたいですね!ヒスタミンは立ったまま・・・^-^

PPIで4週間ほどで約80%以上が治癒しH2阻害薬でも8週間で約90%以上が治癒するということです。胃潰瘍の予後は良いので早期発見・早期治療が大切ですね!

社会人ともなると仕事が忙しく病院に行く暇が無いということが非常に多いのですが、我慢して我慢した結果、胃痛などの症状が激しくなり我慢できなくなって病院へ駆け込み長期間の入院などを余儀なくされるよりも、最近は小さなクリニックなどは遅くまで診療していますので、早めに受診して早期に発見し治療を開始していただきたいと思います。

胃潰瘍や胃炎の主な治療は薬剤で治療も痛くありませんので、早めに小さなクリニックなどで対応できる時からお医者さんに薬剤でのコントロールを管理していただいた方が特です!

症状が重くなり大きな病院での治療が必要となり、総合病院や大学病院などで数分の診察のために何時間も待たされるのは嫌じゃないですか?^-^ぜひ、早めの受診をお願いしますね。

 


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